2020シーズンに向けての補強ポイント

1、2019シーズンの選手の最終的な立ち位置

出場試合数と活躍具合、怪我などを総合的に考慮し選定。

ベストメンバー

15山本 大貴、9李 勇載
19仲間 隼斗、17関戸 健二
6喜山 康平、14上田 康太
2廣木 雄磨、8田中 裕介、3後藤 圭太、39増谷 幸祐
22一森 純

バックアップ

7中野 誠也、24赤嶺 真吾
30武田 拓真、18斎藤 和樹
16武田 将平、29尹 龍賢
11三村 真、20崔 程援、4濱田 水輝、21椋原 健太
13金山 隼樹

バックアップ2

10レオ・ミネイロ、32福元 友哉
23松木 駿之介、25久保田 和音
27西村 恭史、不在
34デューク・カルロス、33阿部 海人、5増田 繁人、下口 稚葉
1椎名 一真

バックアップ3

28ハディ・ファイヤット(FW)、26松本 健太郎(MF&DF)、40李 京泰(GK)

2、2020シーズンに向けての補強ポイント

レギュラー

要補強、9李 勇載
19仲間 隼斗、要補強(14上田 康太)
6喜山 康平、14上田 康太(要補強)
要補強、要補強、3後藤 圭太、8田中 裕介
22一森 純

補強ポイント

(1)上気に挙げた選手は、J1を目指す上で慰留を目指したい選手で、チームを離れる事になった場合は、同等以上に活躍できる選手の獲得に動くという事は、本記事の前提条件。

(2)9李 勇載と良い関係を作れる15山本 大貴以上の選手で、今季を考えると2人で30点以上計算できる関係を作れる選手。

(3)19仲間 隼斗の左サイド攻撃に依存していた事を考えると見劣りした右サイドの攻撃的MFの獲得が必要。ただ、アタッカーである必要はなく、19仲間 隼斗と同等に貢献できる選手。

(4)最重要の補強ポイントである左SB。攻守に貢献出来る事は理想ではあるが、守備に特徴のある選手と攻撃に特徴ある選手など、どちらかのスペシャリストである事が望ましい。特に今季は、右サイドに強力なアタッカーが多かった事を考えると、1対1で守れる選手か、そちらのサイドを攻め込めて、守備に回させることができる選手は、絶対必要である。

(5)1年間稼働が可能な中心的なCBの獲得。今季は、怪我などで離脱が目立ち、守備が年間通して安定させることができなかった。また、本職でない選手や攻撃的なCBが多く、守備が不安定だったことを考えると、多少無理してでも良い選手が欲しい。

主軸ポイント

(9李 勇載)
途中から失速したが、実績は十分。年間通して活躍するためにも負担を軽減できる相方の補強が急務。

(19仲間 隼斗)
J2中位レベルの選手ではない凄まじい活躍を考えると、慰留を最後まで目指したい。

(14上田 康太)
プレースキックなどを考えると、外せない選手だが、縦パスが出せる選手が獲得できれば右SHでの起用も検討材料。

(6喜山 康平)
守備を安定させる上で、外せない選手。

(3後藤 圭太)
怪我で2試合しか出場できなかったが、総合力を考えると岡山のCBではナンバー1。来季は、しっかり体を作ってフル稼働して欲しい。守備を考えると、33阿部 海人を相方として起用すれば、地上戦と守備は33阿部 海人に任せて、3後藤 圭太は、空中戦と攻撃参加に集中するという起用法も考えられるのは、大きい。

(8田中 裕介)
CBとしては、守備が不安定。持ち味の攻撃的なセンスを活かす上でも本職の右SBでの起用ができるチーム状態が理想。

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バックアップ

15山本 大貴、要補強
30武田 拓真、17関戸 健二
要補強、要補強
11三村 真、20崔 程援、4濱田 水輝、要補強
13金山 隼樹

補強ポイント

(1)9李 勇載のバックアップとなる選手が不在。彼が下がってもしっかり仕事ができるストライカーの獲得の必要性は勝ち切るためにはかなり高い。

(2)チーム立ち上げ時から試行錯誤が続き、最終的に6喜山 康平と14上田 康太に落ち着いたが、そのバックアップが現状不在で、補強のポイントとなる。

(3)右SBは、左SBに比べて人材豊富で、総合的に優れ主導権を握れる選手が欲しい。39増谷 幸祐や21椋原 健太の両選手は、守備に特徴があり、右SBとしては、物足りない。昇格を目指すのであれば、8田中 裕介のCBでの起用も視野に高いレベルの選手は必要である。

バックアップポイント

(15山本 大貴)
万能型ストライカーで、なんでもこなせる一方で、強引さに欠けるが、あらゆる状況での活躍が期待できる貴重な選手。

(30武田 拓真)
確かな技術に裏打ちされたドリブル、パスは非常に高いレベルにある。後は、フィジカルとメンタル的な逞しさを身に着け、連携が良くなれば楽しみな選手。

(17関戸 健二)
豊富な運動量と独特のタッチ感覚に優れ、スタメンとして出場すれば、安定的な活躍が期待できる。

(11三村 真)
全盛期のスピードこそないが、周りを活かすパスが多く、後方であれば、非積極性を献身性として活きる。後は、コンディション。

(20崔 程援)
左足でのフィード意識の高さは、今季のロングパスを強みにできた事は大きい。ただ、CBとしては、寄せられるとボールロストするシーンや、空中戦で強さを発揮できず、地上戦でも寄せが甘く、突破や被シュートに繋がった。その一歩を出して守備をできるか、もしくは、安定感を出せるかは、来季活躍できるかのポイントとなる。

(4濱田 水輝)
空中戦と地上戦で一定的な安定感があるもののファールが多く、怪我も多く、年間通してCBとしては計算する事は難しい。33阿部 海人などの若い選手にチャンスを与えても良いかもしれないが、経験や高さといった安定感は大きな武器である事も間違いない。

(13金山 隼樹)
正レギュラークラスの安定感のあるGKなのでバックアップとしては、心強い。

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バックアップ2

23松木 駿之介、24赤嶺 真吾
要補強(野口 竜彦) 、29劉 龍賢
要補強、16武田 将平
34デューク・カルロス、要補強、33阿部 海人、39増谷 幸祐
1椎名 一真

補強ポイント

(1)アタッカーは、内定の発表のあった野口 竜彦に期待。非確認情報だが、SNS上では、現在はまだ怪我を治療中を思わせる一文もあった。岡山の練習に参加していた事もあるらしく、ドリブルも良かった様です。大学の紹介でクロス・シュート・パスが武器という事で、顔つきも力強く、19仲間 隼斗の様な活躍をしてくれるのではと、楽しみにしています。

(2)DHのポジションは、育成や選手起用に定評のある有馬 賢二監督が一から育てられるJ1を意識した将来性のある選手の獲得も面白い。

(3)CBには、将来性のある岡山を背負ってくれるような若い選手を33阿部 海人に次いで獲得したい。33阿部 海人の弱点である足下の技術と空中戦の強さをカバーできる選手だと、尚良いと思います。

バックアップ2ポイント

(23松木 駿之介)
まずは、ベストなコンディション。そこからプロとして試合に出場して、最終的には、チームの主軸へとステップアップに期待。早くみてみたい選手。

(24赤嶺 真吾)
今季の活躍を考えると、来季は厳しいかもしれないが、大幅な年俸減でも岡山に残ってくれるのであれば、ベテランとしてしっかり仕事をしてくれる選手であり、心強い。

(29劉 龍賢)
第2の17関戸 健二になれるポテンシャルを持った選手であると思います。厳しい守備と技術を活かしたパスを伸びれば、主軸として活躍する日がくるかもしれません。

(16武田 将平)
岡山のベストゴールの様な弾丸ミドルシュートを決める日もあれば、単純なパスミスもある選手なので、守備の軽さを考えれば、不安定ですし、今のままでは主軸を担うには、物足りないというのが、正直な感想です。岡山の主軸として活躍するために、どこまで精神的に強くなり安定的なプレーを出来るまで、成長できるか楽しみです。

(34デューク・カルロス)
攻撃的な左SBとして大事に育てたい選手だが、3年目という事もあり、そろそろ花開きたい勝負のシーズンとなる。

(33阿部 海人)
足下の技術と空中戦には、CBとしては不安がある。それでも1対1の守備やスピードは、岡山ナンバー1。その持ち味を存分に発揮できるCBの相方に出会えるかどうかが来季のポイントとなりそう。

(39増谷 幸祐)
守備に安定感をもたらした一方で、1対1での攻撃の突破に大きな課題があり、バックパスが多かった。右SBとしては、正直物足りない。その辺りをどう脱皮して、攻撃に絡めるかがポイントとなる。

(1椎名 一馬)
岡山サポなら説明不要の元気印。

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育成枠

(40李 京泰)
将来性を考えると、残ることも考えられるが、貴重なA契約枠を1つ持って行ってしまっている。その辺りをどう考えるか。

(28ハディ・ファイヤット)
結局シーズン通して絡めず、将来性があるかどうかは、試合で見ていないので、判断は難しい。

(32福元 友哉)
一時期は、フィジカルの強さと落ち着きを生まれ、これからという事もあたったが、最終的には、怪我で踏ん張りが効かず、プロ選手としては粗削り過ぎる状態。まずは、怪我を完治させた上で、経験を積む必要がある。プレーする場が、岡山かどうかは、難しい判断となる。

(山田 恭也)
内定が決まっている選手。岡山ユースに3年以上在籍しているので、A契約になっても問題ない。服部 公太氏のコメントを読む限り、インテリジェンスの高い選手であると思いますので、プロにスピードに慣れてくれば楽しみな選手。

(下口 稚葉)
運動量と強いメンタリティ。守備の軽さを除くと、右SBとして可能性を秘めている。岡山で、我慢して起用して育てるのか。それとも外で試合出場を重ねて、実績を積み、岡山に戻って来て貰う方向で行くのか。難しい判断となる。

個人的構想外

(18齊藤 和樹)
スピードとライン際での切り返しに優れるも昇格を目指すには、シュートまで至るまでがやや遅く、得点逸機に繋がり易い。確かな実力があるが、将来性を考えると、難しい立ち位置にある。

(5増田 繁人)
空中戦では、岡山ナンバー1だが、足下の安定感という点で、有馬 賢二監督が志向するサッカーと相性が悪い。

(21椋原 健太)
左SBができるとはいえ、本職は右SB。守備が安定しているが、1アシストのみと、昇格を目指すチームの右SBとしては、物足りない。

(2廣木 雄磨)
左SBとして、最終的に稼働したが、やはり右SBが本職の右利きの選手。ホーム最終戦の失点の形が分かり易く、右利き上に右足で収めようとして、そこから奪われて中に入られてしまった。左足であれば、左に収めようとするので、奪われても中に入る前に1クッションある。またフィジカルがJ1昇格目指す上では弱く、突破を何度も許した。クロスも右SBとしては気弱で、なかなか上げる思い切りの良さに欠けて、左SBとなってから利き足と逆なので、回数がより減った。

(10レオ・ミネイロ)
コンディションが上がった11三村 真と違い、最後までコンディションは、あ上がらなかった。10番を背負う選手としては、物足りない。10番を背負う以上厳しい評価を受けるべきである。

退団確定

25久保田 和音、7中野 誠也、37西村 恭史、26松本 健太郎

3、まとめ

 来季、2019シーズンは、有馬 賢二監督の色を出し易いシーズンになると思います。どういった選手の契約を更新した上で、選手を入れ替えていくのか。そういった楽しみなストーブリーグになると思います。少なくとも、夏場に獲得した選手が、ここまで活躍したシーズンは初なので、選手の特徴を掴み、それを前面に出す事が巧い監督であり、基本的には、どんな選手が来ても正直楽しみです。色々な選手を試してくれますし、来季は、どんなスターが生まれるか、期待しかありません。毎年、シーズン終盤は、失速し、全く勝てず連敗や引き分けばかりだった試合や攻撃が全く出来ず息詰まる事も多く、来季への期待値は低いシーズンが多かった。J2もレベルが上がり、逆転や完勝が難しいリーグとなりましたが、負けても次の試合に期待の持てる試合や、完敗した後に確かな成長を感じる事が出来た。来季は、チケットの値段が上がりますが、この監督であれば、それを活かしてくれると信じる事が出来る方は、多いと思います。本来であれば、活躍し過ぎて、来季移籍してしまう様な選手も残るのではないかと期待してしまうチームの雰囲気の良さを感じましたし、自分の可能性を感じた選手も多かったと思います。一方で、監督も非常な決断を下す可能性もあると思います。全てが1ランク上がったJ1に相応しい陣容を来季は揃えて、J2昇格してからゾロ目の11年目に、J1昇格を成し遂げるために史上最高のストーブリーグにして頂きたい。

文=杉野 雅昭
text=Masaaki Sugino

自分の感じた事を大事にしつつ、サッカーを中心に記事を投稿しています。今後とも、よろしくお願いいたします。