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自炊派が考える外食の魅力

私はなんでも美味しく食べられる舌を持っているのですが、外で食べたものが特に美味しかった時に出る言葉は、「うまいなぁ、上手だなぁ」です。
料理は自炊レベルでする方なので、定食屋さんのメニューで見かけるものの作り方はだいたいわかります。

とんかつだったら、豚肉を切って、下味つけて、小麦粉をはたいて、溶いた卵にくぐらせて、パン粉を付けて揚げる。
茶碗蒸しだったら、溶いた卵に出汁と具材を入れて、深さのある器に入れて蒸す。
といった感じで、イメージがつきます。

マニュアルがしっかりしているし、試行錯誤されているので、たいていのものは美味しいです。残さず食べられます。
味のイメージの付く料理をわざわざ食べに行くことはないので、外で食べるものは家では食べるには手間暇がかかりすぎるものやメニュー名だけでは味の想像がつかないものを選びがちです。
自分の頭の中で何を食べたいのかを考えるときには、料理の範囲が決まっているので、その範囲を広げるような一皿に出会えると外食の満足度が高いです。

驚くほど美味しいものはマニュアルの料理と何が違うのでしょうね。
スーパーでは手に入らない極上の素材ということもあるかもしれません。
しかし材料を活かす料理を作る人の腕や知識が素晴らしいのでしょう。

なんとか自分で作れないものかと思い試してみるのですが、遠く及びません。
最近ですと、「新玉ねぎのムース」という料理を食べました。
春先に出てくる淡路島産の新玉ねぎを使い、新玉ねぎ特有の甘みを引き出して、ムースにした一皿で、ムースにオリーブオイルを回しかけ、黒コショウと合わせてある一皿でした。

材料の検討をつけて作ってみましたが、感動した時の味では全くありませんでした。
そもそもムースという料理の調理法を全く知らなかったので、見た目からして違いました(恥ずかしい)。
見た目の違いをググって調べてみると、あぁムースの生クリームを扱う時の温度に気を付けないとか、間違っていた調理法がいくつも判明しました。
あと数回作ってみれば、見た目がそれらしいものはでそうですが、味は及ばないんだろうなぁという気がしています。
でも、それで良いと思っています。

また食べた時に、自分で作った一皿と比較して、その料理についてもっと奥行きのある味わいができるのですから。
食事は生きていく上で欠かせないので、そうやって思わず自分で作ってみたくなる料理を沢山食べてみたいです。

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