トレーニング前にやってはいけない7つの行動~効果と質の低下を防ぐ
「トレーニング後は30分以内にプロテインを飲む」
「トレーニング後の飲酒は筋肉を分解する」
など、
トレーニング後の行動に気を配る方が増えてきましたね!
しかし!!!
もっと気にして欲しいのが、
『トレーニング前の行動』
なんです!
この記事では、
トレーニング前にやってはいけない7つの行動
を分かりやすくご紹介します!
脱水状態のままトレーニングを始める
ここで言う「脱水」とは、
一般的に想像する様な、
直ぐ見て分かる脱水症状ではなく、
軽度脱水の事です。
※他の人が見ても脱水だと判断出来ないレベルの脱水。
簡単な目安=喉が乾いていたら既に脱水状態
言うまでもありませんが、
人は軽度脱水でもトレーニング時の筋力や質自体が
低下する事が分かっています。
脱水状態の男性(トレーニング歴2年以上)に
ベンチプレスをさせた所、
MAX挙上重量が低下したと言う研究結果があります。
ちなみに、2時間経過後に十分な水分摂取をして
再度ベンチプレスの挙上重量を測定した所、
元のMAX重量に戻りました。
脱水で筋力が低下する原因は?
まず考えられるのが、
体温調整機能の低下です。
基本的に人間は、体を動かすと熱を発し、
その熱を外に放出しようとします。
しかし、脱水の状態では
その時に重要になる汗をかきにくくなる為、
熱を外に出す事が出来ず、
体内に熱がこもり、
体温の上昇や神経系等の
調整機能の低下に繋がります。
その結果、
筋力や持久力に悪影響が及ぶと言う流れです。
トレーニング前の水分補給量
簡単に出来る意識として
喉が乾く前に水分補給をする事が重要です。
冒頭にも触れた通り、
喉が乾いてからの水分補給では既に脱水が始まっています。
具体的な量やタイミングは下記を参照下さい!
トレーニングの2~3時間前に600ml程度摂取。
トレーニング30分前に200~250ml程度摂取。
トレーニング中は10分ごとに300mlの摂取。
※上記の水分摂取量は目安です。
季節や体温、競技、種目、室内か屋外かでも変わります。
入念なストレッチ
トレーニング前のNG行動二つ目は、
『入念なストレッチ』です。
※ウォーミングアップがNGと言っている訳ではありません。
ストレッチには、
一つの部位を止まった状態で、
丁寧にじっくり伸ばすスタティックストレッチ(静的ストレッチ)と、
ラジオ体操の様に、
動きながら関節や筋肉をほぐす
ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)があります。
結論、トレーニング前やスポーツの前は、
後者のダイナミックストレッチを採用
していただきたいんです!
理由はたくさんありますが、
トレーニング前に止まった状態でゆっくり丁寧に
ストレッチをしてしまうと、
筋肉が緩み過ぎてしまい、
トレーニング時には、
収縮性が無くなり機能が低下します。
(伸張反射など神経伝達システムに悪影響)
また、スタティックストレッチは
副交感神経を優位にする特徴があり
トレーニングやスポーツに悪影響を及ぼします。
詳しくはこちらの記事をご参照下さい!
『どうしてもトレーニングやスポーツ前に
スタティックストレッチを行いたい場合は、
1部位30秒以内に留めておくか、
スタティックストレッチ実施後に
ダイナミックストレッチを実施しましょう。』
炭水化物やタンパク質が足りていない
『トレーニング後、30分以内にタンパク質と糖質を摂取しよう』
というのは大体の人が意識している事だと思います。
では、トレーニング前はどうでしょうか?
トレーニング中級者以上の方であれば
当たり前の様にやっているかもしれませんが、
トレーニング前にも糖質とタンパク質は必要になってきます!
理由は単純で、
体内にエネルギーが無いとパワー(出力)が弱くなる為です。
最悪、カタボリックと言って、
筋肉を分解する恐れもあります。
トレーニング前の栄養摂取量
具体的な栄養量は下記の通りです。
【糖質】
トレーニング実施の6時間以内に
体重1㎏あたり1~4gの糖質を摂る!
例)体重70㎏の人なら70~280gの量の糖質を食べておく。
※おにぎりで例えると1.5個~5個くらい。
食事からトレーニングまで
6時間程度空く場合は体重×4g程度獲り、
食事とトレーニング開始のタイミングが
短い場合は体重×1gの様に臨機応変に変更しましょう!
【タンパク質】
トレーニング開始3時間前までに体重×0.5gのタンパク質を摂る!
例)体重70㎏の人なら35g程度のタンパク質を摂る
プロテインパウダー1.5杯分くらい。
糖質とタンパク質を摂れない場合
どうしてもスケジュールや環境的に
糖質やタンパク質を食べる事が出来ない場合は、
EAAやマルトデキストリン
という栄養素の摂取で代替えをしましょう。
トレーニング直前の食事&食べ過ぎ
上記で、栄養が無いと筋肉が分解するとお伝えしましたが、
逆に食べ過ぎも良くありません!
当然ですが、トレーニング前に食べ過ぎてしまうと、
消化不良で内臓にストレスも掛かりますし、
トレーニングに集中できません。
また、
トレーニング前は交感神経を優位にしたいのに、
食べ過ぎると消化する際に副交感神経が優位
になってしまいます。
何より、
消化の際は大量の血液が胃腸に集中します。
本来トレーニングで狙った部位に血液を集めたいのに、
欲しい血液が胃腸に取られてしまうんです。。。
ですので、
トレーニング直前の食べ過ぎは避けましょう。
最低でも食後2時間は空けましょう。
頭を使う
ちょっと意外な内容です。
結論、トレーニング前に頭を使うと、
その後のトレーニングの質が低下します。
一つ研究をご紹介します。
トレーニング歴4年以上の人を対象とした研究です。
脳が疲労していない状態でスクワットをしたグループと、
脳が疲労した状態でスクワットをしたグループでは、
脳が疲労したグループの反復回数が15.8%低下した事が分かりました。
また、トレーニングのボリューム
(重量×回数×セット数)も約35%低下しました。
脳の疲労を最小限にするには?
脳疲労は活性酸素が原因と言われています。
この活性酸素の発生を防ぐのがクエン酸とビタミンCです。
【クエン酸】
クエン酸は、抗疲労作用がある事で有名ですね!
詳しくはこちらをご参照下さい。
【ビタミンC】
ビタミンCには活性酸素の除去作用があります。
1日に2,000~5,000㎎の摂取を推奨します。
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現実的に困難ですが、
可能な限りトレーニング前のお仕事は控えましょう!
ハードな有酸素運動
筋肥大を目的としている場合は、
トレーニング前のハードな
有酸素運動は避けた方が良いでしょう。
主に高強度のトレーニングで
糖質やグリコーゲンがエネルギーになるとされていますが、
当然、ハードな有酸素運動でもグリコーゲンは使われます。
すなわち、
トレーニング前に筋グリコーゲンが
枯渇するリスクがある訳です。
事実として、
トレーニング前のハードな有酸素運動で
筋力が18%低下した何てデータもあります。
腹筋運動
結論から先にお伝えすると、
トレーニングをする際、腹筋運動は最後にしましょう!
理由はシンプルです。
基本的にどの部位のトレーニングをしても腹筋は使います。
人間のコアとなってる以上、
無意識的に腹圧も上がり、
腹筋を使わずにトレーニングをする方が難しいです。
ですので、
先に腹筋運動をやってしまうと、
その後行う、他の種目でバテテしまい
使用重量や挙上回数が低下し、
トレーニングの質が低下する恐れがあります。
最悪の場合、怪我に繋がります。
まとめ
最後にまとめです。
トレーニングの後だけでは無く、
トレーニング前の行動にも気を付けてましょう!
具体的な注意項目7つを箇条書きでまとめます。
◆脱水状態でのトレーニング
◆入念なストレッチ
◆炭水化物とタンパク質を食べていない
◆トレーニング直前の食事とその量
◆頭を使う
◆ハードな有酸素運動
◆腹筋運動
以上の7つの行動に気を付け、
あなたのトレーニングの質を上げて下さい!!
最後までお読みいただきありがとうございます!