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読書日記~「ミュージック・ステディ 1983年5月号」編。

 今年に入って「ミュージック・ステディ」と「ロック・ステディ」の手持ちの号を再読することで、「ミュージック・ステディ」や「ロック・ステディ」の存在意義みたいなものを再検証しています。
まずはムーンライダーズ周辺のミュージシャンから始めて、「ミュージック・ステディ」や「ロック・ステディ」の別冊や特集など自分なりに書いた物です。

 「ミュージック・ステディ」や「ロック・ステディ」はなかなか中古市場には出てこないし、出てきても高額でなかなか手が出ないのです。
そんな中、偶然送料込みでも納得できる価格で入手できたのが「ミュージック・ステディ 1983年5月号」でした。

・「ミュージック・ステディ 1983年5月号」(ステディ出版)

 もちろん、この号もリアルタイムで買ったのですが、引っ越しで行方不明になって、しかもなかなか古本でも見かけなかったんですよね。
再読していて思ったのは、佐野元春さんと伊藤銀次さんの対談が充実していることですね。
佐野さんの言葉を引用すると「ビートニクの人達の言葉を借りて、今の気持ちを言えば『再び路上に出る』かな。“ON THE ROAD AGAIN”だ。もちろんそれは59年の“THE ROAD”ではない。プロテストの時代を経て、ナルシズムの70年代を経た新しい“THE ROAD”なんだ。そこに僕はもう一度出るんだ“ON THE ROAD”に」
という発言がニューヨークに行く前にされたことに感動してしまうんですよね。
佐野さんと銀次さんの対談は「ミュージック・ステディ 4号」でも掲載されていて、金言の山ですから、是非探して読んでほしいですね。

 そして、カラーグラビアには東京ブラボーとサニィ久保田とクリスタルヴァカンス、ザ・モッズと一風堂、EPOさんと杉真理さんが見開きで掲載されていたり、GISM(!)も載っているのはすごいとしか言えないですね。

 あと、ムーンライダーズが清水靖晃さんと一緒にピエール・バルーのサポートをフランスでしたことのレポートも素晴らしい。
しかも、この時点でのムーンライダーズが何を目指すかについても触れていますね。

 原田真二さん、安部恭弘さんやスターリンのレポートに、なんと「HARD STUFF」についても触れているのはビックリです。
遠藤みちろうさんや小嶋さちほさんのインタビューが掲載された紹介されている号は10号なんですね。読みたいな。。

 そして、「ミュージック・ステディ」で常に気になっていた特集記事の「制作現場からのメッセージ」も深いです(「ミュージック・ステディ」の他の号の特集について書いた記事のリンク貼っておきました)。
ザ・モッズと一風堂が参加した「FILE PROJECT」や「ディアハート」レーベル、インディペンデント・レーベルについて触れています。
この記事がこの次の号の特集、「ON THE ROAD AGAIN」(タイトルに注目)につながっているというのには驚愕してしまいます。

 勿論、杉真理さんの徹底研究も素晴らしい。
隔月刊時代の「ミュージック・ステディ」は瞬発力だけではなく、継続性も兼ね備えていたことも実感しています。
ホントにすごいです。もうすぐ40年経つというに、新鮮な感動が。。
これらのことを踏まえて、近いうちに何かできればなぁと思っています。

 諦めずに「ミュージック・ステディ」で欠けている号を集めていきたいと改めて思いました。

 明日も読書日記の予定です。まだどの本を取り上げるかは未定ですが、お楽しみに。

 ではまたー。




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