加害者



トラウマを抱えてしまう事は
断崖絶壁の頂点に
自ら上り詰めて行く様な
そんな苛酷な状況に追い詰められてしまう

何とも言えない
恐怖感とも虚しさとも

ただ単純に
一言 二言では言い表せない
想いが 溢れてしまうのです。

「人間は常に加害者の中から生まれる。
 被害者の中からは生まれない。
 人間が自己を最終的に加害者として承認する場所は
 人間が自己を人間として、一つの危機として認識し始める場所である。」
              (ペシミストの勇気について)

そうかも知れない。

自分が被害者であると思っている内は
他人の心底の劣等感(トラウマ)を
理解する事は出来ないのかも知れない。

むしろ 自分がお前の被害者だ とも
思う傾向があるのかも知れない。

「得意なもので治るなら治療者はいらない。
 得手なものは防衛に使われて来たものだったかも知れない」
          (中井久夫著 統合失調症の有為転変)

そうして 自分が得手とするものによって
自分も加害者の一人となっている。と云う
認識を持って、

初めて 人の劣等感(トラウマ)を
自分の一部として感じ取る事が出来る様になるのかも知れない、

ともかく 劣等感(トラウマ)自体
人との対比、関係性の中から生まれて来るものの様に
思えるのだから。


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