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12/23 頬に灯る

 ゆいさんとの甘い時間は、嫌いじゃない。
 いつもリードしてくれるゆいさんに、慣れない仕草で唇を寄せる。
「可愛い」
 ふふ、と笑んで言ったゆいさんの声がいつもと違ってどこまでも甘美だった。
 私は少し悔しくなって、頬をほんのり染めながら何度も唇を寄せた。
 それからゆいさんの滑らかな脇腹を手のひらでスーッと撫でる。柔らかくて、いい匂いがする。同じボディーシャンプーを使っているのに、いつもゆいさんは特別にいい匂いがした。柔らかな胸元に顔を埋めてその香りを吸い込む。
 ああ、ゆいさんの香りだ。大好きな香りだ。

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