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「どうしよう妻が逮捕された」

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「NONちゃんどうしよう。大変だ、妻が逮捕された。」

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なかなかのパワーワードを携え、血相を変えてそう伝えてきた友がいます。

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この奥方は、かなりパワフルで旦那氏が出会ってすぐの頃は、近所で古美術を買ってみては飛び込み持ち込み転売やネット転売したり、

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結婚して子供ができてからは、毎週末は子供と住宅展示場周りをして来場記念品を集めて周ったり、

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ある時期はやたら銀座方面へ塾や教室の体験へ、これも記念品目当てで出かけ、銀座はその記念品が上質とのことで、最近は某ジモティでとにかくいろいろ無料でもらってきては某メルカリで転売するという、会社でもやらせたほうがいいのではないかというパワフルなエネルギーの持ち主です。経済事情は、実家が一棟マンションを持っていることと、旦那氏の収入面合わせ恵まれているほうなので、これは気性なのだと想像しています。

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そして、もう一つ凄味を思いますのが、これだけ活動的でパワフルな奥方は、障がいを持っているということです。インターネットで出会い、ハンディを持っていることを知って結婚した友は、これに限らずまるで母性のような優しさを持った男なのですが、

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ある日冒頭の「妻が逮捕された」と驚きの連絡をしてきました。

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そしてこう続きます。「売春していたんだよ」「これから警察に迎えにいかないと」。

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「あの奥さんが・・・」と私も仰天しましたが、その友が受けた衝撃は計り知れないものがあるように思います。しかし特筆するべきは、これだけの事があったにもかかわらず、

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この友は奥方へ怒るでもなく、叱るでもなく、憤慨するでもなく、離婚することもなく、

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飽きれるでもなく、その後ブチブチネチネチ何ら言うわけでもなく、

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根に持つわけでもなく、何ら咎めることなく、許すどころか、許容というのとはまたどこか異なる何もなかったかのように受け入れている点に、

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なんたる寛容な心の持ち主なのだろうと驚異に思う次第です。

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三年前の出来事ですが、今では第二子の可愛い女の子も一歳半となり、

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仲睦まじく暮らしてます。

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