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2020 餃子の皮に包まれて、新しい年

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。令和最初のお正月、みなさんどんな風に過ごされましたか?

私の初夢はなぜか美味しい餃子を食べる夢でした。
それはもうリアルで大きくてカリカリでもちもちで。あまりにも印象深かったので、柄にもなく夢占いなんて調べてみると吉夢らしく、嬉しいニュースが包まれてやって来るのだそうです。
2020年、あの夢の中の餃子のようにジューシーな良いことが起こりますように。出来れば私だけでなく、愛する人たちや世界中の人たちに起こりますように。

お正月って好きです。終わったばかりなのにすでに恋しいくらい。実家のお正月は大晦日から始まっていて、年越しのご馳走にお節も一緒に頂くスタイルでした。調べてみるとこれは東北地方に多い風習だそう。もうお腹いっぱいで食べられない!というところに、ダメ押しの年越し蕎麦。これがまたたまらない!小さい時はおばあちゃんの家でさやえんどうの筋をとったり、きんぴら用のごぼうを切ったり、忙しそうな大人たちに混ざってお手伝いするのも楽しかったな。

大雪で飛行機が飛ばないと困るので、仕事をしているとなかなかお正月に北海道帰省できず、今年は千葉にある夫の実家で年越ししました。信州から年越し用のお蕎麦を持っていって喜ばれたり、姪っ子ちゃんたちに初めてのお年玉をあげて、あぁ、私って叔母さんになったのね、と実感したり。いつもとは違うお正月だったけど、大勢でワイワイ過ごすのはやっぱり楽しい!なかでも夫の父がお料理好きで、黒豆や栗きんとんなどはお義父さんの仕事。うちの父は家事が苦手で台所に立つタイプではなかったからとても新鮮で、しかも絶品でした。
お義母さんのこれまた絶品のうま煮の味や、北海道の親戚から届いた美味しい鮭や、関東風のお雑煮。人の家のお正月を覗くことってあまりないけど、考えてみたら家庭の数だけお正月の味があり、お正月の風景がある。私もこれからはこの一家の一員なんだな、もう実家のお正月は思い出になるんだなと、嬉しいような寂しいような。でもやっぱり前を向きたい新しい気持ちになるのでした。

松本に帰ってきて、どうしても実家のお雑煮が食べたくなって、自分で作ってみることにしました。うちのお雑煮はお醤油鶏ガラベースで角餅。具材には凍み豆腐や大根人参、豚肉やなると、仕上げに筋子とせりが乗っている、多分ちょっと珍しい一品。本当は芋がらも入るんだけど手に入らなかったので省略。これも東北地方の一部地域で食べられているらしいです。

見た目インパクトあるけど、美味しいんですよ。本当に。

夫にポロリと実家のお正月が恋しい話をしたら「え、じゃあ北海道で年越ししようよ。スキーもしたいし」と、特にこだわりないようなので拍子抜け。なーんだ、まだ思い出にしなくても良いのか。長く帰れるタイミングがあれば、いつかは夫にうちの実家のお正月を味わってもらおう。

お互いの良いところを持ち寄って、新しいお正月の風景が出来ていく。2020年の始まりはじまり。

寺岡歩美

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