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柚木沙弥郎展〜ワクワクするために


去年からたのしみだった展覧会、
日本民藝館で開かれている「生誕100年 柚木沙弥郎展」に行ってきました!

駒場東大前より向かう道すがら、目立った宣伝をしない民藝館。これは区の案内ボードに。

基本撮影禁止なのでここからは展覧の様子です。

柚木沙弥郎さんは染色家。昨年100歳を迎えられました。いまも各地で展覧会をひらき美しく染の世界をわたしたちに見せてくださっています。

着物の反となると思われる布、帯、洋服の布、クロス類。どちらかというと実用向きの作品が多い。年代ものの日本民藝館の展覧会のポスター、菓子箱のデザインも。

明るいはっきりとしたトーンの色合いが特徴と思っていました。でも、初期の作品は渋いブルーを基調に澄んだ色彩を組み合わせたものも。一見地味めにもみえる。柚木さんが柳生宗悦さんに見せた染布(1948年)も展示されていました。
表現の世界を広げられていて、絵本(今回は展示なし)や、京都のエースホテルの1階に飾られている柚木さんのポットモチーフの作品も。

https://mingeikan.or.jp/special/ex202301/

「柚木沙弥郎 lifeLIFE Play! Museum


2年前にPlay! Museumでみたいろとりどりの布の世界観も、ほんとうに素晴らしいものでした。
でも、今回は作品の幅がとても広く、柚木氏の歩まれてきた歴史を作品からみるようでした。

民芸館館の2階で紹介されていた録画インタビューで、「これからをどう過ごすかです」と柚木さんは話されていました。作品を生み出し続けるために、「ワクワクする」、「ワクワクするために、自分を奮い立たせたり演出もする」
とても力強く、厳しさも感じる言葉でした。

柚木沙弥郎展 日本民藝館で
(撮影可は初めてかも)



100年生きる。想像も及ばない。
いま、若い人に柚木さんのファンが多いのは、その作風だけではなくて生きざまに共感しているのではと想像します。

1階のミュージアムショップは、手ぬぐいを購入し、本は3択で迷いました。
本展覧会の図録、昨年女子美で開かれた展覧会の作品本、そして、柚木さんのお孫さんまとめられた一年一枚の写真とともにそれぞれのエピソードを綴った本。

3つ目を購入。
1ページづつゆっくり読み進めています。柚木氏が日本民藝館の近くに住まわれていた。今でいう奥渋から駒場の日本民藝館まで柳生宗悦氏に会いによく通われていたこと。倉敷の大原美術館の「神殿のような本館と苔むした石堀」がモチーフ。ロゴマークは柚木さんが大原美術館創設者の息子である総一郎氏に頼まれ制作したものであること、など。
この本をまとめられるのに、柚木沙弥郎さんと筆者の丸山祐子さんは何度もやりとりを重ねられたといいます。

同氏の日本最大のコレクションをもう日本民藝館。生誕100周年の企画展を開くのは、日本民藝館への「感謝」の気持ちからだ、と。

ステキな機会をありがとうございました。

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