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またいきたくなる場ー高岡のものづくり企業

2019年以前に、富山の高岡にある能作という鋳物メーカーに遊びに行った。
ホームページで調べると、鋳造体験ができることがわかったので、鋳造体験、その前後に工場見学、併設のカフェでランチをする予定を組んだ。
冬らしい晴天ではなく日本海側にありがちな曇天、とにかく寒い一日だったことをよく覚えている。
北陸新幹線の高岡駅からバスに乗る。高岡オフィスパークという高岡市の工場団地の一角にあった。

能作のエントランス


平屋建てのすっとした建物は遠くから見ても「あの建物かな」とわかる。エントランスを入ると2,500枚もの木型が出迎えてくれる。いろとりどりの木型は現役でも使われているもの。
入り口ですでに圧倒される。床に目を向けると富山県がプロジェクションマッピングされているのも美しくて、見学前から盛り上げてくれたのを覚えている。

工場内部。若い人も多い。


鋳造体験では、お猪口をつくった。1グループ5−6人で先生が一人ついてくれる。(お猪口なんて簡単だろう、体験だしね」)とたかを括っていたのは間違いで、想像以上に難しかった。先生は手こずっているからといって手を出すわけでなくギリギリまで自分でやるように見守ってくれた。

金属を鋳型に流し込む作業は見ているだけで緊張する


グループの中には2度目という人もいた(実際市内の人はリピートで来られるそう)。何度か続けるうちに上手にできるようになるという。「また来たい!」という気にさせてくれた。自分でつくったお猪口をもって高岡市内の居酒屋さんに行くと日本酒を1杯サービスするおまけまでついてきた。

カフェのランチ

カフェでのランチは地元で採れた野菜がメインのものを選んだ。能作の食器でいただくことができた。ドレッシングも手作りで何種類もの新鮮なお野菜がとてもおいしかったことを覚えている。1Fのフリースペースには高岡市内や富山県内の観光や美味しいお食事どころなど、能作の社員のおススメがカード形式でおいてあった。無料で手に取れるようになっていて私も何枚か持ち帰った。

4年以上も前の一日を思い出したのは、最近、能作の社長が代替りしたよと聞いたからだ。誰に聞いたのか忘れてしまったが、気になって調べてみたら『つなぐ』という新著に出会った。 読み進んでいくと、能作のオフィススペースで丸一日すごしたあの日、やたらと感動したことの背景が書かれていた。観光カードは単に地域の飲食店を紹介するだけではないらしい。

富山のおすすめどころを紹介する観光カード

「お客様に製品の良さもPRしてくれる…土産売り場や売店内に農作製品コーナーをつくってくれる宿もあります….」とあった。
そして、本を読みすすめていくと、なんと富山県内の宿泊施設とくんで旅行業に取り組みはじめていた。富山県内の伝統工芸を体験できるクラフト旅。
高岡をまた訪ねたくなった! 

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