今日も生きていられました
「今日、お前は何をしていた?」
一緒に暮らすようになって十年の間に
いろんな変化が多くありました
子を授かり、酷いつわりで仕事を辞め
十年ずっと寝不足で私は壊れたわ
何もせずに過ごすようになり
生きているので精一杯な日々
それでも理解などされないの
「今日は何をしていた?」
あぁ、またこの質問だわ
水もさわれなくて、外にも出られない
貴方はただの怠慢だという
「今日も寝ていたのか?」
横にならないと動悸とめまいにおそわれるの
気合いでどうにかできていたら
私が壊れることもなかったでしょう
私は貴方の目を見て凛とこたえる
「今日も生きていられました」
この言葉に貴方はやはり怠慢だという
私という存在はどうしてここに
いつまでも留まらなければいけないのでしょうか
この身が煙のように消えて
空に流れたら……
それはどれほど
幸せなことでしょうか
それでも私は答え続ける
「今日も生きていられました」
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