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【タスクシュート】安易な決めつけ(善悪の判断)を疑ってみる

「優先順位をつけよう」
と言われた経験は、誰でも1度くらいはあるのではないだろうか?

ビジネスでもプライベートでも、現代では非常に重要なことと扱われていると思う。

私自身も昔からよく言われてきた言葉であり、盲目的にその重要さを信じてきた。

でも……

2023年2月から「タスクシュート」を利用するようになり、100日チャレンジに参加したりマスター講座を受けたりしているうちに、優先順位づけや判断についての考え方が少し変わった気がしている。

※ タスクシュートとは
大橋 悦夫さんが考案したタスク管理メソッドのこと。詳細は以下のページ。

今日は優先順位付けや判断について、少しだけ考えてみる。


現代では当たり前の方法・優先順位づけ

毎日とっても忙しい現代人。

やるべきこと・やりたいことに溢れていて、タスクの海で溺れてしまいそうになる。

「どれが本当に重要か?」
「緊急か?」
を、きちんと考えてから取り組む。

……それが「優先順位をつける」ということだ。

この行動の大切さに異を唱える人は、現状ほとんどいないだろう。


でも、ちょっと考えてみよう。
「優先順位をつけることが常時正しいか?」という問題を。

というのも、優先順位をつけるのは簡単ではないのだ。

「仕事におけるタスクの優先順位のワークをしてみたら、全てが重要だと気づいてしまった……!」
なんて声も、実際には多い。

もちろん、目的や期限を決めれば自ずと優先度はグラデーションに変わっていくわけで。

厳密にはどれも同じではないのだが、相当悩んで決めようとしない限り
「優先順位づけは難しい」

という話なのだろう。

他人から見たら小さなことかもしれない。でも、本人にとっては
「これもあれも全部やらなきゃ」と思えている
、という意味でもある。


『人生万事塞翁が馬』の日々

中国の超有名な故事成語に『人生万事塞翁が馬』(じんせい ばんじ さいおうがうま)がある。(単に『塞翁が馬』と言うことも)

ありふれた言葉だが、私は昔から大好きだ。

国境付近に、とある老子(塞翁)が住んでいた。

老子が飼っていた馬が敵国に逃げ出すも、老子は「これが不幸とは限らない」と言った。

月日が流れ、馬は名馬を連れて帰ってきた。しかし彼は「これが幸せとは限らない」と言う。

老子の息子が名馬から落馬して足が不自由になった時も、やはり老子は「不幸とは限らない」と話した。

その後敵国が攻めてきて、若い男性の多くは徴兵されて亡くなった。老子の息子は足が不自由なために徴兵を免れた。

故事成語『人生万事塞翁が馬』の意味まとめ

善いと思ったことがその実悪いことになり、悪いと思ったことが善いことに繋がる。こういう事例は、実は私たちの人生にも多いものだ。

例えば私は、就活に失敗している。

当時は自分を本当にダメだと思い、大学の同級生と比べて「なんて無能だろう」と長年感じていた。


だがそのおかげで、今は色々なことを手掛けるフリーランス(複業、パラレルワーカー)になっている。

正社員であることの恩恵は受けられないが、何より自由だ。
我が子のそばで働くことができ、体調や事情に無理なく合わせられるスケジュール感で生きている。

遠回りとも思える道のりを歩んできたおかげで異業種・異職種の友人知人も多くなり、自分の人生における重要な欲求「全てを知りたい」に近い人生を歩めている。

あの時就活に成功していたらきっと退職せず今も続けていただろうし、これほどまでに異なるタイプの人達と関わることはなかったはずだ。

ただ、現時点で自分のキャリアを「成功」と決めつけているわけでもない

今後も色々なことがあるだろうし、その都度自分の道を考えて決め、実行するだけだ。

もしかしてこの
「その時その時、自分が"今重要"と感じることをやっていく」
という態度は、
「優先順位を決めておいて、重要なものから取り組む」
とは対極にあるのかもしれない。


安易に決めつけることの弊害

優先順位を決めること自体に文句を言っているわけではないけれど、

  • 本当にその優先順位は正しいのか?

  • 事前に決めつけられるものか?

ということは、時々考えてみてもいいのかもしれない。

ちなみに「逆算思考が本当に正しいか?」と思うのも、上記と似た理由だ。

逆算思考をするには、前もって

  • ゴール設定

  • タスクの優先順位づけ

  • スケジュールの設定

をすることがが必要だが、途中で「そもそもの優先順位が間違っていた」となる場合も多い。

もしかすると、未来のことの善悪を安易に決めつけてしまう行動にはデメリットも多いのかもしれない。

多くの人が関わるプロジェクトなどの場合は、逆算思考で期限を決めておかないと進まない事項が多いため仕方ないだろうが、自分1人に関するタスクなら順算思考でも良いケースが多い。

参考に、「順算思考」についての記事はこちら。


無意識にタスクに上下をつける私達

先日、タスクシュート協会理事の佐々木さん
「タスクに本来、上下なんてない」
と言っていた。

というのも、私たちは無意識のうちに、タスク(行動)を上下に分けているのだ。


例えば、現代で重視されることは

  • 偉い人と話す

  • 金銭を稼ぐための行動

  • 多くの人に影響を及ぼすこと

  • 目的のためにガムシャラに頑張ること

などだと思う。

逆に、軽視されているのは

  • 家事

  • 金銭を生まない行動

  • 休息

  • 目的のない話

などではなかろうか?

でも時々「オンラインゲームがくだらなくてマーケティングが高尚と思われているけど、それって本当なのかな?」と思う。

「ゲーム・SNSをする人は怠惰・勉強や学ぶ姿勢が偉い」
とされがちだが、ゲームでの休息が人生に多大な幸福感を与えているケースもあるし、勉強や学びが身体や目に悪影響を与えている場合もあるだろう。

物事を判断するには、一面だけではなく色々な面を見ることが必要なのだ。


極端に考える必要はないけれど

疑い出すときりがないし、混乱して日常に支障をきたす可能性もあるから、常に万人にオススメする話ではない。

でも、安易な思い込みや判断は少し危険かもしれない。

考え方・見方も柔軟になるから、時々そんな風に考えてみてはいかがだろうか?

「物事の優先順位を、常に考える必要はないかもよ?」
と思わせてくれたタスクシュート。

このメソッドが気になったら、タスクシュート認定トレーナーさん達の記事もぜひ読んでほしい。

私はトレーナーさんの多くをnote・Twitter(現X)でフォローしているので、よかったら参考にどうぞ。


▼ タスクシュート認定トレーナーたちが寄稿する『ユタカジン』


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