【詩】あるあかるいゆふぐれについての詩  

わたしの詩は不純だ......
それがどうにもにわかに悲しくなり
憂悶の情もだし難く脳乱し
まだこんなに大気の明るい夕まぐれ
訪れた美しいヒラメキ
浮き上がれわたしよ
とりあえずアルコオルに相談してみよう
だが飲む前に見よ、この現実を!
たちまち計画の不可能性が頭をもたげるのである
もう酒の一滴、オアシ一枚この家には存在しないのだ
しょうがない、ちと仮眠でもとるとしようかのう
とつぶやく横から
まあ遠慮すんなよ
次の春まで冬眠してろって!
すかさず妻がすすめてくれるのだ
おそい桜も終わってまもない
ようやく初夏を迎えた今日
まだ大気も明るいこんな夕暮れ時に
 
 
 
  
 
 
 


*たしか2004年頃の作かと存じます。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?