狂乱心酔ラブよかバカ
夜はいつも限定された。
夕方から終電まで。
密室しか、だから居場所がなかった。
人形にはなりたくないと握り拳を振り上げた。白い壁を叩いて喚いた。
平然とあの男は言ったの。
「君は人形じゃない。僕の綺麗な入れ物だ」って。
私には人形と入れ物の違いがわからなかった。
10代だった。
自分の体が何かを入れるためにあるとは思えなかったけれど、始まると体は彼の言うようにいとも容易く入れ物になった。
そうなるともうどうでもよくなった。
時折、視線を留めるために色を探した。
だけど見つから