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現場からは以上です

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ウェディングプランナーは見た!本当にあった結婚式現場の裏話。(2000字)
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2023年8月の記事一覧

かつら事件。

仕事で30年来のお付き合いのあるMCさんと、30年目にして初めてのランチをしていた時のこと。 MC「昔、披露宴でこんなことがあってさ~」 私「あったあった。てか私そこにいた。あの時司会だったの?」 あの時はまさか30年後にふたりでランチ食べてるなんて予想だにしなかった。それにしても二人とも詳細まで覚えていた伝説の一件。 それは起こるべくして起こった 白無垢で挙式をした後、色打掛に掛替えをして披露宴の入場をする。髪は文金高島田。お式では清楚な角隠しや綿帽子だが、色打掛に

キャンドルサービスを取り巻く風景

ザ・披露宴の3大定番イベントといえば、 ①ケーキ入刀 ②キャンドルサービス ③花束贈呈 その中で、今となっては定番かどうかもわからないキャンドルサービスが熱く盛り上がっていた時代('80〜'90年代)に目撃したハプニング。 キャンドルサービスへの期待 高砂ステージに居て容易に近づけない新郎新婦。 故にキャンドルサービスの盛り上がりが熱く、自分のテーブルに本日の主役スターが来るとなれば、 一斉に指笛やクラッカーを鳴らしたり、 トーチの炎でタバコに火をつけてもらったり、

”どんでん”を取り巻く風景

結婚式場でいう「どんでん」とは「どんでん返し」のことで、披露宴①から披露宴②へとセットチェンジすることを指す。 今はどうかわからないが私の見た昭和の終わりから平成のどんでんは、それはそれは修羅場だった。 どんでんタイムは容赦なし 同じ会場で一日に2~3回披露宴をする際のどんでん時間は1時間だった。主に150名~300名規模のパーティー。お開きになると酒屋さんも花屋さんも清掃さんも残飯バケツや食器ワゴンも一斉に会場に入る。高砂のステージに上りやたら煽るどんでん隊長(頼んでい

無い!からのリカバリー

ロバート秋山さんのクリエーターズファイルに出てくるウェディングプランナーは、発注漏れによって牧師が来ず、プランナーが牧師役をしてその場を切り抜けるといったありえないシチュエーションだったが、 実際、使おうと思ったら無い!という危機はあって、それはそれは背筋も凍るほどの恐ろしさなのである。 明日の席札どこですか 繁忙期、怒涛のどんでんが終わって明日のセッティングをする段階になって「あれ?明日の席札は?」 いつもだったらもうすでに手元に届いているはずだが、保管している予約課