キャンドルサービスを取り巻く風景
ザ・披露宴の3大定番イベントといえば、
①ケーキ入刀
②キャンドルサービス
③花束贈呈
その中で、今となっては定番かどうかもわからないキャンドルサービスが熱く盛り上がっていた時代('80〜'90年代)に目撃したハプニング。
キャンドルサービスへの期待
高砂ステージに居て容易に近づけない新郎新婦。
故にキャンドルサービスの盛り上がりが熱く、自分のテーブルに本日の主役スターが来るとなれば、
一斉に指笛やクラッカーを鳴らしたり、
トーチの炎でタバコに火をつけてもらったり、
少しでも長く留まらせようとキャンドルの先を濡らしたり海老の頭をのっけてからかってみたり、
お酒がまわった新郎友人などは裸にネクタイ姿でテーブルにあがって口にキャンドルをくわえるといった事までが無秩序に行われていた。
そんなバカバカしくも人間味のある披露宴が私は愛しくて、またやってるよ~などとケラケラ面白がっていた感は否めない。
ふざけ過ぎると必ず、、
世はキャンドルサービス全盛期。全花嫁の憧れの的。
キャンドルサービスの演出もいろいろ出てきて、キャンドルの先に花火がついているものや、キャンドルタワー、キャンドルリレー、火ではなく光る液体バージョンなど次々と演出商品も出てきた。
そうなると当然、もっと大騒ぎな出来事が起こる。
花嫁のベール、燃える。
披露宴でも白いドレスにはベールが必須だった。ドレスのみならずベールもボリュームのあるデザインの上、席がぎゅーぎゅーで通路が狭いので、
そりゃ燃えるわなーと想定される。(花火は特に)
あっ!と思ったらベールは溶けてなくなり花嫁さんが肩のあたりアチチアチチともう遅い。ドレスに燃え移ると本当に危ないので戦々恐々である。
クラッカーから出てきた紙テープからも燃え移るということで、クラッカーは他の事情もありご遠慮いただくようになる。
そこで登場した爆竹でもっと大変な事態に。
音だけで中身が入ってないクラッカーはOK。という事から、音だけならこっちの方が派手でいいんじゃね?と思ったかどうか不明だが、やんちゃな新郎友人の若者たちが披露宴会場に爆竹を持ち込んだ。
そうでなくても消防法に引っ掛かりそうなほど、ぎゅーぎゅー詰めの会場内で突然の爆発音と煙。
スプリンクラー発動。テーブル水浸し。
もうその後のことは、凄すぎて憶えていない。
満を持して”光る液体”登場。
キャンドルサービスもマンネリ化してきた頃に登場したのが、暗いところで光る液体。最初はシャンパンタワーに使っていたが(シャンパンタワーも今となってはホストクラブ御用達に)
ある時キャンドルサービスの代わりにその液体を使うとなり、いつもはキャンドルが挿してあるフラワーアレンジの中央部分にワイングラスを取り付けた。しかしこの備品の応用がいけなかった。
お酌文化がおじさんを襲う。
田舎の風習をなめてはいけなかった。。。グラスに注がれたものは頂くのが礼儀。新郎新婦がその光る液体をお花の中央のグラスに注ぐと、おじさんが一気に飲み干した。次の瞬間、おじさんはバタンと倒れて意識不明に。
A液とB液を混ぜ合わせると発光する、あれは相当な化学物質に違いない。金属の水差しでサーブしていたが、継ぎ目が腐食していたからね。
おじさんは救急車で運ばれ、胃の洗浄をして何とか回復したそうで、それ以来 ”光る液体のテーブルサービス” を行う際にはグラスではなく花瓶を使い、司会者から「決して飲まないでください」とアナウンスが入るようになった。
毎度バカバカしい騒動を、と救急や消防に思われていたかもしれない。
119番、お忙しいところ恐れ入ります。
現場からは以上です。
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