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合コンは終了5分前で決まる

※この小説は2016年に連載を開始したものであり、当時の世相を反映し、絶妙にダサく古臭いと思われるものも散見されます。
それに輪をかけて、百鳥ユウカは痛い女ですので、精読に耐えないものがあるかもしれません。

しかしながら、編集部および著者の見解として、当時の貴重な文化遺産的な側面を評価し、連載当時のまま掲載いたします。
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彼の遺伝子が欲しい。
頭で考えるよりも直感がそう訴えていた。
桜井の見た目に「ハゲ」という欠陥があっても、むしろプラスの評価だった。

女には理性がない、……というと語弊があるかもしれないが、論理的な思考ができない女は、「感情」と「感覚」で、判断すると私は思っている。2つは同じじゃないか、と思うだろうが実は違う。「感情」は喜怒哀楽とか、好き嫌いとか、……心の機微だ。もちろん、それで物事を決めることもある。でももっと大事なのは「感覚」だ。感覚とは、「お腹が減った」とか「頭が痛い」とか感情とは違って肌で感じるものだ。肌感覚というのは女にとっては頭脳と同じだ。だから、女は肌を気にするのだ。私は34歳になった今も肌をいつもしっとりうるうるに保つようにしている。化粧水はドラッグストアぱぱす(注1で大人買いだ。それもこれも、いつでもグッドデシジョン(英断)が下せるように。

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1,696字
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