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【実体験】簿記3級の独学での勉強方法は?2ヶ月あれば誰でも合格!

簿記は就職や転職活動、ビジネスなど多くの場面で役立つ人気の資格です。
しかし、
「簿記の勉強方法がわからない」
「そもそも独学で合格できるの?」
「仕事が忙しくて時間があまりとれない」
こう思っている人が多いのではないでしょうか。
結論から言うと、簿記3級は効率よく勉強すれば独学でも1~2ヶ月で合格を目指せます!筆者も1日2~3時間の勉強を独学で約1ヶ月続けただけで合格できました。
そこでこの記事では実際に簿記3級を独学で合格した筆者が、誰でも実践できる効率の良い勉強方法について解説します。ぜひ最後までお読みください!


独学だと難しい?簿記3級の試験概要と合格率について


そもそも簿記3級では何が学べるのか、どのくらいの難易度なのかについて解説していきます。


簿記3級ってどんな試験?


「簿記」とは物の売り買いに伴うお金の出し入れを記録することで、簿記3級ではその記録をする際のルールを学習します。
商工会議所では簿記3級のレベルを以下のように定義しています。
「業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。
基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル。」
簿記を学ぶことで「現金や預金がいくらあり、借金がいくらあるか」といった財政状態や、「いくら使って、いくら儲けたか」といった経営状態を理解できます。
簿記を学ぶメリットについては以下の記事で解説しています。



簿記3級の合格率はどのくらい?


統一試験・ネット試験ともに合格率は30~40%程度となっています。
簿記3級の試験時間は60分、正答率が7割以上(100点満点中70点以上)で合格です。7割以上と聞くとハードルが高いように感じる人もいるでしょうか?
しかし、心配はいりません。しっかりと勉強すれば十分に合格を目指せます。


誰でもできる4STEP!簿記3級の独学での勉強方法


簿記3級の効率の良い勉強方法はズバリ
「参考書を読み込み簿記の概念を十分に理解した後に、問題を解いて試験の形式に慣れる」ということです。


1.参考書で知識を身につける


ここが重要なところです!まずは参考書の内容をきちんと理解しましょう。

参考書をさらっと読んで、ある程度分かったからあとは問題を解きながら覚えようとする人がいますが、これはおすすめしません。
簿記は初めて触れる人にとっては聞きなれない語句や概念が多く使われます。これを把握していないと解答に時間がかかり、簡単な引っ掛け問題で点を失うでしょう。
そこで、簿記の本質を理解することが極めて重要なのです。

たとえば、「売掛金」「買掛金」という語句があります。この語句が出てきた時にどのようにお金が動き、仕訳帳でどう表現するかを瞬時に頭の中で浮かぶようにしましょう。
簿記ではさまざまな取引が出てきますが、本質的な部分は共通点が多いです。まずは、参考書の内容をしっかりと理解し基礎を固めましょう。
簿記3級の範囲で特に重要な概念は以下の3つです。

  • 簿記で使われる表(貸借対照表、損益計算書)の見方

  • 仕訳のルール

  • 決算整理事項

注意点として、使う参考書は1冊にしましょう。自分が取り組みやすい本を選んで何度も読み込む方が効率的に勉強できます。
参考書は図やイラストが多く使われているものにすると良いでしょう。文章のみの説明よりも仕訳の内容がイメージしやすいため、初学者でもつまづくことなく学習ができます。


2.参考書の例題を解く


文字だけの説明はイメージが難しいので参考書の例題を活用しましょう。
問題集でも構いませんが、基礎を学ぶという面では例題レベルの問題で十分です。そして、例題がきちんと分かればほとんどの問題が解けます。筆者はこの段階に到達するのに約2週間かかりました。
問題集や試験では問題文が少し複雑なため分かりにくくなっていますが、基本的なお金の流れを把握していれば問題なく解けるでしょう。


3.問題集を解く


参考書の内容を理解したら問題集の出番です。

  1. 時間をかけて問題文を読みながら解く。ここでは勘定科目やお金の流れを丁寧に見極めましょう

  2. 分からなかった問題があれば参考書に戻って復習する。どこを分かっていなかったかを考えながら復習すればより知識が定着します。

  3. 1、2を繰り返す。

  4. 問題形式に慣れてきたら解答スピードを上げる。

問題集を解く中で、電卓の扱いにも慣れましょう。
簿記3級の試験では電卓が必須です。計算ミスの防止と解答スピードを向上させるためには電卓を使いこなす必要があるからです。
また、100均などで売っている安物の電卓ではなく、自分が使いやすい電卓を買いましょう。筆者は安物の電卓を買いましたが、非常に使いづらく後悔した経験があります。


4.過去問・予想問題に取り組む


最後に過去問や問題集に付属の予想問題に取り組んでみましょう。
ここでは時間内でどこまで解けるかを意識してください。
問題集を選ぶ際に模擬試験問題がついているものを選ぶか、ネットで過去問を探してみるのも良いでしょう。
物足りなかったり、正答率に不安があるようでしたら試験形式の問題集もありますので購入を検討してください。


完璧を目指すな!簿記3級試験当日の注意点・対策


簿記3級は試験中の戦略が非常に重要です。
正しい戦略にしたがえば、最低限の知識でも合格の確率が一気に上がるでしょう。


合格点を意識する


簿記3級の合格点は100点満点中70点です。言い換えれば70点(保険をかけるなら80点)を目指せばいいのです。そのため、問題によっては飛ばして次に進むのも有効な手段となります。
そして簿記3級は出題傾向に大きな特徴があり、この傾向を押さえればより効率的に勉強を進められます。


大問ごとの配点を意識する


下の表は簿記3級の問題構成と各大問での出題範囲です

合格するための戦略は第1問と3問で点を稼ぐことです(目標は合格点である70点)
第1問と第3問は出題のパターンが決まっています。基礎を理解し、問題集で練習をすれば大きな得点源にできるでしょう。
その一方、第2問は出題範囲が広く対策がとりにくいです。配点も20点と多くないので、時間に余裕があるときに勉強する程度で問題ありません。
配点を見てわかるように仕訳問題の点数が大きいです(ちなみに第3問も仕訳ができればそこまで難しくありません)
つまり簿記3級では「仕訳をマスターしてください!」というのが出題者からのメッセージなのです!
まさに「仕訳を制する者が簿記を制する」と言えるでしょう!


時間配分を意識する


試験中は時間配分も重要です。
大問ごとの配点の部分でも伝えたように得点源は第1問と第3問です。したがって、ここに時間を割きましょう。
おすすめの順番は次の3つです。

  • 第1問→第3問→第2問

  • 第1問→第3問→第1問と第3問を確認→第2問(全部解けなくてもOK)

  • 第1問→第2問(すぐに解けると思ったときのみ)→第3問

ポイントは第1問と第3問で点を稼ぐことです。特に第3問決算に関する問題は計算量が多いため時間が掛かる傾向にあります。
焦りは計算ミスにつながるため、第1問をスムーズに解いて第3問に余裕をもった状態で取り組めるかが重要です。
第2問は飛ばしてしまうか、ちらっと問題をみて分かるところだけ素早く解く意識で臨みましょう。

例えば一番上のパターンなら以下が目安になります。
第1問:15分  第2問:10分  第3問:35分
もちろん自分の得意・不得意などに合わせて時間配分は変えていきましょう


まとめ


簿記3級の勉強方法のポイントは以下の3点です。

  • 参考書を読み込んで簿記の本質を学ぶ

  • 問題形式に慣れ、解答のスピードを上げる

  • 試験の配点と合格点を意識して効率的に勉強する

資格の勉強では問題を解くことで知識の定着を実感でき、モチベーションにつながるという人もいるでしょう。
しかし、簿記3級では教科書的な知識を理解することが非常に重要です。
なぜなら簿記3級の試験問題を解くのに特別なテクニックは必要ないからです。
そのため参考書を読み込んで基礎をきっちり固めることが結果的に効率の良い勉強法になります。
これから簿記3級に取り組みたいと考えている人に、この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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