#1 わたしが写真展に行くようになったわけ
美術展や博物感、水族館や動物園…休みの日などに見に行く”展示“といえば色々なものがある。私はその中でも最近はもっぱら『写真展』にふらりと行くのが好きだ。
私が、はじめて写真展に自発的に行ったのは、大学1生の頃だ。
当時の私は大学の大講堂での講義が終わり、食堂前にある様々な展示会のDMを眺めていた、ふと気が付くと、とある一枚に目が釘付けになっていた。
▽当時のDM
それは、スウェーデンの人気フォトグラファーSannah Kvist(サンナ・クヴィスト)さんの写真展『 この私も忘れてしまう 』という名の写真展だった。http://www.ccommunee.com/sannahkvist_osaka2015
Sannah Kvist(サンナ・クヴィスト)
1986年生まれ。スウェーデン出身のフォトグラファー/鉄道ドライバー。
フリーランスのフォトグラファー、フォトエディターとしてストックホルムで働いた後、大学で美術を学ぶ為にヨーテボリへ。卒業の1年前にもう一つの夢である鉄道ドライバーになる為、大学をドロップアウト。現在はヨーテボリを拠点に活動中。性、若さ、死、さらには過誤記憶について関心をもっている。http://sannahkvist.se
DMにのっている他の作品を見ていると、サンナさんの写真にどんどん惹かれていった私はその2日後には展示会に足を運んでいた。
「写真展なんてはじめてちゃんと来たなぁ」なんてこと思いながら、雨の中傘を差し悪戦苦闘しつつGooglemapとにらめっこをしながら、なんとか会場についた。
思っていたよりも小さな画廊のような雰囲気に、足が止まりそうになったけれど、よし!と思いながら扉に手をかけた。
中は白いあたたかな空間で、にこやかに店員さんも迎え入れてくれた。
吸い込まれるように奥に向かうと、DMで見たあの写真たちの空間が広がっていた。
平日の雨の日、会場はひとりきりだった。
外からは、サァサァとした雨の音が聞こえてくる。
写真と向き合って、サンナさんの見つめる世界に見惚れていた。
“愛する人たちとの素晴らしい日々。
決して終わらない夏の夜。
レンズを通して全てを見ているのに、誰も私の顔を見なかった。”
雨に少し濡れてしまったDMに書いてある言葉を噛みしめていた。
しばらくして、今回の写真集であるピンク色のかわいらしい写真集
『I Wanted Someone To Enter My Life Like A Bird That Comes Into A Kitchen And Starts Breaking Things And Crashes With Doors And Windows Leaving Chaos And Destruction』を購入し、受付のお姉さんに「すごく、すごく素敵でした。写真展に来たの初めてで…」と伝えると、「サンナさんにお伝えしておきますね」と笑顔で返された。
これがわたしのはじめての写真展の思い出だ。
写真は、誰かの見つめる世界だと私は感じている。行ったことのない遠い外国だから世界が広がるのではなくて、写真を撮った人の分だけ、世界がひろがりを見せていくという意味でだ。
写真展に行くと、世界が少しだけ広がっていく。
だから、好きなんだと思う。
(これからこれまで行った写真展の記録もnoteに書いていこうかなと思います)
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