親という肩書き
肩書きの力って凄いですよね。
ハーバード大卒!とか言われたら、とりあえず「すげー!」となりますし、甲子園出場!とか言われても「すげー!」となりますよね。
その人の能力をわかりやすく伝えてくれる便利なものですが、
一方で肩書きによって自分が縛られてしまうこともあります。
例えば、僕は教える立場なので、「知らない」っていう言葉は非常に言いにくいです。
「ねえ〇〇って知ってる?」
と聞かれた時に、「ごめん、知らない!」とサラッと言うのは意外と簡単じゃないです。
だから「知らないことを知らないと言える人」って尊敬できるし、信頼もできるなぁなんて思います。
何が言いたいかっていうとですね。
人間って「知らないことを認めたくない」生き物なんだなぁってことです。
例えば開業以来20年間新しく勉強していないお医者さんよりも、
長年病気を抱える家族の看護をしていて、一生懸命薬や治療法について勉強している一般の人の方がある分野については詳しいこともあると思います。
けど、「医者なんだから一般人より知らないわけない」とつい思ってしまいがちだったりします。(物の例えなので、そういう医者がいるという話ではないですよ!)
肩書があると、逆に視野が狭くなってしまう危険性があるんですよね。
さて、タイトルにあるように、「親」というのも一つの肩書きになっているんじゃないかなー思い、今回この記事を書きました。
「親なのに子どものことも知らないなんて!」
「親なんだから自分の子どものことはよくわかっています!」
なんてセリフよく耳にしますよね。
「親」という肩書を見た瞬間に、「子どもについて詳しい人」という先入観を他人にも自分にも持ってしまいます。
確かに全体の情報量で言えば親が一番子どもについての情報を持っているでしょう。
小さい時には片時も目を離す事なく、愛情をかけて育ててきたわけですから、どんな食べ物が好きで、どんなおもちゃが好きで、なんて知りつくしていたと思います。
では、大きくなってからはどうでしょうか?
仕事から帰ったら子どもは先に寝ていて、朝も忙しくて話す暇はなく、土日は食事くらいは一緒に食べるけど、会話は特になし。
というような状況が続いているとして、「親だから子どものことは良くわかってる」とは言えないと思うんですよね。
僕自身は未婚で子どももいないので、立派にご家庭を構えていらっしゃる方々に対して意見ができる立場でもなく、また誰かの批判をしたくて書いているわけではなく、
子どもたちの多くが「親に自分の事をもっと知ってほしい」と思っている事を伝えたくて書きました。
「知ろうとすること」の最初の一歩は「知らないことを知ること」だと思います。
そして「知らないことを知る」ためには「もしかして知らないかも」と思うことが必要なんじゃないかなーと考えて、この記事を書きました!
ちょっとしたキッカケになれば幸いです!
それでは!
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