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教育の役割とは

国立大学の後期入試の結果も出て、受験もひと段落という時期です。

私立大学の追加合格のお知らせは、3月末になってもまだまだ届いているそうで、ご家庭の対応も本当に大変ですよね。

先日、国立大の後期受験で第一志望の大学に合格した生徒がお母様と一緒にご挨拶に来てくれました。

熱心で優秀な生徒さんでしたが、一年前には退学の危機にあったんですよね。

「不適切」な行動があったとして、退学を勧められ、自分から退学するように嫌がらせにも思える仕打ちもあったそうです。

学校目線の「正義」もあるんでしょうが、
学校って「教育機関」じゃないですか。

教育の目的の一つに、「失敗からどう立ち直るか」「失敗した人をどう受け止めるか」を学ぶこと、があると思います。

それどころか、「失敗したら排除します」という対応って、

本人が成長する機会も奪うことになりますし、
周りの子たちも「失敗したら排除されるのは仕方のないこと。失敗した人は排除していいんだな。」という学びになってしまいます。

このような対応は「社会的排除(social exclusion)」の典型例で、貧困や格差の拡大に繋がってしまう、社会問題の一つでもあります。


教育って、一人一人が自立できるように支援して、豊かな社会づくりの土台を作る役割じゃないですか。

失敗したらとりあえず排除するって、どういうことやねん!

と、思ったのですが、

そういう環境を跳ね除けて第一志望の国立大に合格したその生徒の頑張りと、ご家庭の温かいサポートは本当に尊いなぁ、と思います。

成績は230人中の210人くらいで、学校の先生からも「国公立なんてあり得ない」と言われてるような状況だったそうですが、

本当によく頑張ってくれたと思います。

僕も進路指導で「お前が東大なんか受かるわけないだろ」と言われたことがありますが、

何度考えても、「立場と発言が一致してないな」と思います。

「受かるわけないだろ」と、生徒に言ってなんの意味があるのかと。


医者がよく調べもせずに患者さんに「あなた治らないですよ」って言うの、意味不明じゃないですか。

「いやいや、治すのがあなたの仕事でしょ」って思いますよね。

「進路指導」とはなんなのかと。

そうならないように、というか、こういうアプローチもあるんだよっていうことを行動と結果で示していきたいですね。

今日も合格の報告に生徒が来てくれました。
坪田塾でアルバイトもしてくれるそうで、一緒に働けるのが楽しみです。

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