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ALGOrhythmツアー沖縄公演を観に行ったタビの記録〜初日編〜

2018年8月12日。
沖縄コンベンションセンターでスキマスイッチTOUR 2018"ALGOrhythm"の公演が行われた。

この公演は、"ALGOrhythm"ツアーのファイナルを飾る公演だった。(大阪府北部地震によって12月に延期となった京都ロームシアターでの振替公演を除く)

たくさんの照明を背にして光り輝くメンバーの姿、33本の公演を終えて達成感に満ち溢れた笑顔……そんな姿を見れると思っていた。

……台風14号が来るまでは。

ちょっと違った形で一旦締めくくった今回のツアー。
せっかくだから、忘れないようにこの旅のことを書き記すことにした。

※この記事は、ライブ前日の話のみを綴った記事です。ライブ当日の様子は、続編として記す予定です。

※ライブ当日の話はこの記事ではしていないけれど、ところどころALGOrhythmツアーの演出の話も出てくるので、京都の振替公演に参加される方は、この先を読むか否かはご自身の判断でお願いします。


ライブ前日 8月11日 AM8:30

わたしたちは、羽田空港にいた。
お盆時期の羽田空港は言わずもがな、人で溢れかえっている。

お盆に飛行機に乗るなんて経験今までになかったので、「こんなに人で溢れかえっているんだ……」とちょっと驚きつつ、駄々をこねて寝転がっている子どもを横目に、チェックインカウンターへと歩を進めた。

わたしたちの乗る予定の飛行機は11時台。

普段だったらこんな早くに空港になんていないのだけど、前々日の時点から乗る予定の飛行機が払い戻し対象便指定に入っていたから、台風よりも早く沖縄に上陸できれば……と思い、わずかな可能性をかけてチェックインカウンターで便を前倒しできないか相談しに行ったのだ。

結果はあえなく撃沈。笑
そもそも割引運賃でとっている飛行機だったし、4名で予約を取っていたから、門前払いされてしまった。

既に乗る予定の便は天候調査便指定がされていて、天候判断の結果が出るのは10:45。
沖縄本島に台風が近づくのは、この頃の天気予報だと15時過ぎの予定。
わたしたちがもともと予約していた便は14時着だから、まあ飛ぶか。と楽観的なフリをしつつ、朝ごはんを食べることにした。

(羽田空港で食べた朝ごはん)

8月11日 10:00

朝ごはんを食べ終わったところで時間を持て余し、飛ぶかわからないけどチェックインを済ませることにした。

手荷物を預け、保安検査を通り、ロビーへ。

グッズの卓弥帽をかぶったおじさま(どう考えても行き先一緒)とすれ違ってくすっとしたりしつつ、調べ物をしすぎて既に電池を消耗しまくったスマホを充電しつつ、先に沖縄入りしている友人から現地の天候状況を聞いたり、各地から集まる友人たちと連絡を取ったりして時間を潰した。

この頃から、夕方以降の一部の便(成田発のLCC、地方発のMCCなど)の欠航発表がされ始め、友人の振替の手段を考えたりもしていた。


8月11日 10:45

そうこうしているうちに天候調査の結果が発表。

わたしたちの便は、条件付飛行(着陸できない場合は羽田空港へ引き返す)ではあるものの、飛ぶことが決まった。

……とりあえず沖縄には向かえる!!!

わたしたち以外にも、同じ目的で飛行機に乗ろうとしていたであろう人たちの喜びの声も聞こえた。

そして、ほぼ定刻に飛行機は出発。

8月11日 14:00

地図でいうと奄美大島を過ぎたあたりから、どんより雲と雲が渦を巻いている様子、いつもよりも淀んだ海が見えてきた。

いつもだったら「わー!きれいー!」とこの辺りから南国モードに入ってテンションが上がるはずなのに、自分がこれからどこに降り立つのかまだわからない、そんな不思議な気分のままだった。

……何より降りれるのかまだわからなかったのもある。笑

徐々に高度を下げ始める飛行機。

雲をぶち破るたびに揺れる機体に、ちょっと不安を煽られる。

着陸態勢に入ってもなお揺れ続ける(むしろ揺れは大きくなる)様子に、着陸時の衝撃を覚悟した。

……のだけど、その不安はあっさり裏切られ、思いのほか衝撃なく気が付いたら地上に降り立っていた。パイロットの技量かしら。

降り立った瞬間、ちょっぴり歓声が上がった機内。目的は違えど、バカンス目当てな人も多いシーズンだし、やっぱり降りれたってだけで嬉しいよね。

扉が開いて、一瞬外気と触れ合った瞬間のじめっと感は思っていた以上で「うわあ…」とちょっと引いたけど笑、無事沖縄に到着できたという事実にちょっと開放的な気分になった。

(この迎え入れてくれる感はやっぱり嬉しい)

ここで、他の空港から別便で来ていた友人と無事合流。お互いに到着を喜んだ。


8月11日 15:00

空港からレンタカー屋に向かい、車を借りる手続きを終え、さあ乗り込もう……とした時に、LINEの通知が届いた。

メッセージの相手は、「スキマスイッチ LINE公式アカウント」。

ちょっと嫌な予感がしてすぐにLINEを開いたら、ものすごい長文なメッセージが連続して届いていた。

最初の一行に目を通した瞬間に、その先を読み進める覚悟が必要だなと悟った。

【8月12日(日)沖縄コンベンションセンター公演に関するご案内】

から始まったメッセージ。

端的に言えば、

・機材を運んでいるトラックが乗ったフェリーが沖縄までたどり着けないことが判明したこと

・ライブを開催するか否かの協議をしたけれど、振替公演のスケジュールをブッキングできなかったこと

・そのため、公演は予定通り開催するけれど、機材は全て揃わないため、通常の演出とは異なる公演となること

……こんな内容と、お詫びの言葉が綴られていた。

前々日に鹿児島公演を終えたメンバーが、前日の飛行機に乗る際に持てるだけの楽器や機材を持って飛行機に乗っていた様子は、バンドメンバーのtwitterのつぶやきから見ていた。

リスク回避をしてくれていたから公演は決行できる。

でもやっぱり、飛行機に載せられなかったり、手持ちでは持ってこれる機材に限界があるから(そもそも大道具や照明・音響機材はさすがにトラックの中だし)、今までわたしたちに見せてくれていた「完成形」の公演はできない。

振替公演はもともと行く予定の公演じゃなかったからチケットを持っていないし、気づかぬうちに、あのステージを見る最後のチャンスは終わってしまっていたんだな、ってその時に実感した。

正直複雑な気持ちだった。

メンバーだって(この日別現場がある人以外は)沖縄にもう来ているだろうし、わたしたちだって沖縄に到着してしまっているし、わたしたち以外のお客さんだって内地から来る人はもう向かおうとしていたり、到着していたり、いろいろだ。

だから、やるという判断は決して間違ってはいないと思うし、むしろうれしかった。

けれども、(振替公演はあれども)ファイナルを本人たちが一番見せたい形で届けられないもどかしさって絶対あるだろうなと思ったし、何より沖縄公演って、ここだけ参加するっていう沖縄の人も多いだろうし、この日をずっと楽しみにしていたお客さんが100%の演出を見られない(本人たちからしたら見せてあげられない、見てもらえない)複雑さもあるだろうなって思った。

わたし個人の想いとしては、沖縄に来る前に見た亀山公演が本当に本当に素晴らしくて、沖縄っていう開放的な土地で、有終の美を飾れること、集大成のステージを見せてくれるであろう様子を想像しながらここまで来たから、落胆する気持ちもやっぱりあった。

安心の気持ちと、うれしい気持ち、寂しい気持ち、残念な気持ち……いろんな気持ちがないまぜになって、どう言葉にしていいのかわからなかった。

そんな複雑な想いを抱きながらtwitterを開いたら、やっぱりいろんな人のいろんな想いが渦巻いていた。

何を言ったらいいのか、すぐにはわからなかった。

でも、わたしたちよりもきっと……いや絶対、明日ステージに立つ本人たちが一番不安だろうし、一番複雑な気持ちだ。

それだけは、なぜか確信した。

だからひとこと、その決断に「ありがとう」の気持ちを記した。


8月11日 16:00

気を取り直して、車でA&Wに向かった。

遅めのお昼というか、夜ごはん前のつなぎのおやつというか、なんだかよくわからない食事のタイミングになってしまったけど、沖縄きたらエンダーでしょ!なノリでとりあえず向かった。

(ナゲットとルートビアを頼んだ)

エンダーでも、みんなで明日の公演のことを話してた。

やっぱりいろいろな想いはあるけれど、やってくれることがうれしい、というのが一番だよねって話になった。

沖縄でどれだけ機材調達できるのかわからないけれど、離島だしきっとLEDパネルはないだろうから映像演出はできないのかな、とか、照明はどこまで再現できるのかな、とか、楽器もドラムとパーカッションは持ってこれないだろうからどうするんだろうな、とか、他のメンバーの楽器だって全部は持ってきてないだろうから、どうやってカバーするんだろうな、とか、足りない楽器があってやれない曲が出ちゃったりするのかな、とか、そもそも今日JUJUのツアーファイナルで富山県にいる石成さん、リトグリのRIJFでひたちなかにいる本間さんの乗る飛行機は飛ぶのかな、とか、不安要素はまだまだたくさんあった。

メンバーが来れるのか否かでもう一回決断を迫られてしまう可能性はあるんじゃないか。

そんな不安もあったけど、わたしたちには祈るしかできないねって話もしてた。

結局、ライブ当日までずっと飛行機の運行情報を確認していた。


8月11日 18:00

エンダー行ってちょっとしか経っていないけど、混む前に行こうってジャッキーステーキへ。

前回とある方から言われた教訓を生かして、今回はLサイズをオーダー!

見た目はがっつりステーキなのに、不思議と食べられてしまった。

胃が強くないので、完食できてしまった自分に驚いた。

ここで沖縄上陸して一杯目のオリオンビール。

8月11日 19:00

雨が止んだし、ちょっと太陽が見えた瞬間もあったので、どこか雲の切れ間から夕焼け空が見えたりしないかなと思って、食後の散歩。

ジャッキーステーキの近くの那覇埠頭へ。

本当だったら、ここにきっとたくさんの機材を積んだツアートラックが来るはずだったんだ。

この日のフェリーは全部欠航していたらしく、埠頭には職員らしき方がちらほらといるだけで、なんだか建物の古ぼけた感じと相まって、きゅっと切ない気持ちになった。

結果的には、日が暮れる時間とともに分厚い雨雲が近づいてきてしまい、スコールが降ってきて、そのまま夜が訪れてしまったので、スコールを見届けた後に撤収。

8月11日 21:00

埠頭から歩いて街中に出て、国際通りを端から真ん中まで練り歩いて、二軒目のお店へ。

(途中で猫と遊んだり、MEET THE WORLD BEATのライブ音源オンエアを県庁前の広場で聞いたりしてた。沖縄の空気がもたらす開放感よ。自由か)

沖縄民謡のライブが見れるよ、という謳い文句の書いてある居酒屋で、ステーキ食べたはずなのに沖縄料理をたっぷりいただいた。

民謡ライブも見れた。この日最後のライブは、お客さんも踊らされて、結局よくわからないテンションになっていた。

……まあ、これぐらいやかましいほうが明日のことを考えすぎなくてよくって、気は楽だったのかも。

歌って踊って、良いウォーミングアップにもなった気がしたし。笑

8月12日 0:45

宿に戻って、お酒を飲みながら(まだ飲む)J-WAVE SUMMER JAMの音源オンエアを聴く。

Ah!Yeah!でタオルを投げたり、次の日のウォーミングアップもばっちり。(まだ騒ぐのか)

8月12日 2:00

毎週土曜の深夜おなじみ、松室政哉のタワゴトを聴く。

番組内で流れたのは初めてだった「海月」。

この日のルームメイトのなかにはこれが初解禁だった子もいたので、ついついおとなしくしんみり聴いてしまう。

そして、考えないようにしてた次の日のライブへ想いを馳せてしまった。

ああ、公演をやるってことは、終わっちゃうんだな、なんて思ったりもした。口には出さなかったけど。

そして、この日の番組の目玉、「衝動の生電話」企画。(※番組は収録です)

まさかのルームメイトの中に電話がかかってきてた子がいて、みんなで「えっ」ってなる。笑

「聞いてないよ!」「いや、察してたけど!」みたいな、そんなやりとりをしつつ、微笑ましくみんなで聞き届けた。笑

RIJF終わりで沖縄に向かった本間さんの飛行機が那覇空港に着いたってつぶやきを見たのも確かこの頃。
ほっと胸をなでおろした。
あと石成さんが明日来れれば全員揃うね!
そんな話をしてた。

そんなこんなで3:00ぐらいに就寝。

次の日ライブだっていうのに夜更かしだよね。いつものことです。

本当に私的な記録になってしまっているけれど、次の日はライブ当日の振り返りをする予定。
(続く)

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