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成果をあげるものは時間が制約要件であることを知っている

生産現場には「ボトルネック」と呼ばれるものが存在します。

たとえば、すべての工程が100の生産性を保って動いていたのに、ある工程の生産性が60に低下すると全体の生産性も60を上回ることができなくなる…というものです。

その工程やプロセス、タスクなどを『ボトルネック』といいます。

量産の流れ作業でも、プロジェクト活動でも、集団活動であれば必ず無視できないのがことのボトルネックです。

たとえば次のような作業プロセスとなってしまう場合をイメージしてみてください。

タスク配分をあまりまともに考えようとせず

 「2人で協力してやりなさい」

みたいなアバウトな指示しか出せないリーダーのもとではよくあるプロセスフローです。では、この各タスクが具体的にどの程度の作業工数が必要かといった場合、以下のようになっているとしたらどうでしょう。

bさんはCのタスクを早々に終わらせても、Dのタスクに進めません。aさんのタスクAとBが終わらないと始められないからです。どうしてもDのタスクを開始するには4日かかります。

そしてDのタスクをなんとか5日目に完了させることができたとしても、それでスムーズに進むわけではありません。次はaさんがEの作業を早々に終わらせてもbさんの抱えているタスクFが3日かかるため、Gのタスクを開始できないからです。

結果、すべてのタスクを完了させるために9日必要になり、これを覆すことはできないことになってしまいます。

チームや組織など集団活動全体の生産性を上げるためには、ボトルネックを改善しなければなりません。それができるのは「マネジメント」に責任を負う人だけです。

ビジネスで最大のボトルネックは何か

それは間違いなく「時間」でしょう。

時間は借りることも買うこともできません。
仕事ができる人も、できない人と同じ時間しか手にできません。

パーキンソンの法則や学生症候群といった心理的なバイアスもあって、時間は常に不足しています。その証拠に、あらかじめ定めた期限よりも常に前倒しで成果を上げようと努力できるビジネスパーソンというのはほとんど見かけません。常日頃から「与えられた時間を与えられた分だけギリギリまで消費する」仕事の仕方をしているうちは、絶対に回避できないのです。

すると楽観的にボトルネックをとらえているとちょっとしたことでリスクが顕在化したときに集団活動へ影響を与えることとなります。

そうした問題を起こさないようにするために生産性をあげ、ボトルネックを生み出さないようにするためには時間管理(タイムマネジメント)がポイントとなってきます。

だから、普段から自ら成果をあげることができる人はいきなり「仕事」からスタートしません。「とりあえずやってみよう」なんて言いません。やりながら調整することが可能な分野とそうでない分野が存在することを知っているからです。

さらに「計画」からもスタートしません。
「時間」の整理からスタートするとドラッカーは言っています。

  1. 何に時間がとられているかを分析する

  2. 時間を奪う非生産的な要求を退ける

  3. そうやって生まれた時間をまとめる

これは時間管理のスタートとなります。

「分析すべきは時間である」とは、HP(ヒューレッド・パッカード)初の女性CEOになったカーリー・フィオリーナの言ですが、彼女は時間不足の原因を巨大化しすぎたHPの組織にあると考えました。そして、会社組織を2つに分割するという意表をつく手段でHP再生を果たしたという話もあります。

私たちは、もっと時間の使い方の最善に気を使うべきなのかもしれません。

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