品質は「事実」を的確に伝えること
ソフトウェア開発だけでなく、製造業にしても建築業にしても、何なら飲食業でもそうですが、不適合品…いわゆる「失敗」の低減や「品質ロス」の削減といった漠然としたテーマを題材にして、その課題・問題を解決、改善しようとした場合、絶対に押さえておかなくてはならない条件というものがあります。それが
現状把握(事実調査)
です。いわゆるFactです。これらが不十分のまま討議しても真の問題は見えてきません。また、仮に十分であったとしても事実を隠蔽して都合のいいシナリオを作成しようとしても必ず歪みが発生し、同様に真の問題は見えなくなってしまいます。
これは確実です。
だからこそ昔から「三現主義(現場・現物・現実)」という言葉が作られたくらいです。誰がどう感じたか、どう解釈したか、どう捉えたかなんてのはノイズでしかありません。客観性を伴う事実情報以外は適切な検討や判断を阻害する要因となることが非常に多いのです。
特に
解釈/読解/理解
価値観
形容詞で表現される評価
などは信憑性の欠片も無い(実際にはある人がいたとしても)…ことを前提として進めた方がいいのです。そうしないと、どこかで必ず痛い目に逢うことになるでしょう。
常に目で見てわかる範囲で、事実を的確に捉えることが必要です。
たとえばソフトウェア開発の場合であれば、問題が発生している
「場所(工程)」
「箇所(プログラム?データ?ドキュメント?プロセス?等)」
「状態」
「時期/タイミング」
「時間帯/所要時間」
「発生頻度」
「量」
などといった事実を、できるだけ測定可能な定量的データにして具体的につかむことが重要です。定性的なデータは論理性が伴わう形にして用いてください。
論理的な筋道が確立できていない定性データは用いてはなりません。無理に用いてしまうと、定量的なデータすらもその価値を殺してしまうことになります。
さらに事実を的確に捉えるには、
"要因の捉え方(表現)"
が重要になってきます。
ちょっとした言葉遊びのように見えるかも知れませんが、言葉遊び程度と思えるような安易なことさえ上手に使いこなせていないからこそ、分析精度が下がる…ということにつながりかねないことに気を付けてください。
たとえば「てにをは」のちょっとした違いだけで解釈がまったく異なることもあるように、ほんの些細な「データの使い方」の誤りが、その後の検討や判断を誤らせてしまうのです。句読点の位置一つとっても同様のことが言えます。小学生レベルの国語力に関する内容かもしれませんが、こうしたことでも事実に反する内容となってしまいかねません。
ビジネスコミュニケーションが小学生の国語力以下
と言われないようにも、些細なことかもしれませんが気をつけましょう。
特に課題、問題などの早期解決にはとても重要な要素となります。
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