スコシフ

在東京と在カリフォルニアの雑食雑談ユニット。 すこし、ふしぎ。すこし、ふふふ。すこし、…

スコシフ

在東京と在カリフォルニアの雑食雑談ユニット。 すこし、ふしぎ。すこし、ふふふ。すこし、ふざけてる。すこし、ふもう。すこし、ふらち。すこし、ふりーだむ。 忙しい日常に、すこしのふ、を。 神保町シェア型書店「猫の本棚」に参加。カリフォルニアで書店を開こうとしています

マガジン

  • 『カリフォルニアで本屋を作る』

    はじめまして。スコシフのカリフォルニア担当のうへいです。 南カリフォルニアで本屋兼ギャラリーを立ち上げます。 世界に本がある風景がひろがりますよう。

  • スコシフ・カリフォルニア日記

    スコシフ亭うへい(スコシフのカリフォルニア担当)の日記です。 本のこと、音楽のこと、映画のこと、訪れた場所のこと、カリフォルニア生活のこ生活よしなしごと

  • こんなもんで良い本 - アメリカで見つけた手に取りたい本たち

    アメリカで見つけた手に取りたい本たち、主に西海岸で見つけた本について紹介していきます。電子では表現できない、手に取った時に嬉しくなるような本が中心。

  • 言えなかった英語フレーズたち

    在米10年。アメリカ人と結婚するも、いざという時には英語で伝えられなかったりもする。そんな言えなかった英語、こう言いたかった英語をエピソードと共に。

最近の記事

カリフォルニアで本屋を作る #6 本屋をはじめたいんだ、ってレコード屋さんに伝えてみたら

 本屋さんをはじめるための場所が決定しました。  探しはじめて半年で見つかったのは運が良いよね。きっと。  オープンの場所はサン・ガブリエル(ゲイブリエル、と発音する)という街、San Gabriel Missionという古い教会区の中にあり、教会自体はアメリカ建国よりも歴史が古い。寺内町といった感じで、そのエリアはとても穏やかな雰囲気。  建物がとてもいい感じの良いデザインなのは、オーナーのDalesさん自身がアーティストで、仲間たちと共に店のデザインしながら、徐々に今

    • カリフォルニアで本屋を作る #5 本のある風景

       本年もよろしくお願いいたします!  11月、12月と本屋さんの場所探しをしながら、構想と妄想を重ねているうちに新年を迎えてしまいました。  新年早々に地震のニュースもあり、心がどこか落ち着かず、そこに来て、割と近所でマグニチュード4.7の地震(米国時間1月5日)もあり、また、落ち着かず。  カリフォルニアは北米プレートと太平洋プレートの境界に位置することから、日本と同様に地震が頻発する場所。しかも地震の原因となる有名なサンアンドレアス断層 San Andreas F

      • カリフォルニアで本屋を作る #4 人から人へと旅する本

        前回は「シェア型書店」について、 本屋としての特徴やその魅力を、 東京の「猫の本棚」さんに参加した経験をもとに紹介しました。 今回はその続編。 シェア型書店の「棚主」としての楽しみ、 「企画」にすることの楽しさ、について。 それから、棚主としての参加させていただく中で、 「不思議なことがあるものだ」 と感じたエピソードと、 モノとしての本の面白さについて触れます。 棚主/企画の楽しみ シェア型書店のおさらいすると、 シェア型書店とは、ユーザーが棚を借りて、自分の本屋

        • カリフォルニアで本屋を作る #3 シェア型書店

          前回の続き。 本屋をはじめようと思った流れとして、 今日はその②の「シェア型書店への参加」を記します。 東京は神田神保町にある古本屋さん「猫の本棚」は、 空間プランナーの水野久美さんと、映画監督であり映画評論家の樋口尚文さんとで共同経営されている。 猫のロゴがなんとも印象的で、お店玄関の青い扉を開けると、辺りのビル街の景色がふと視界からも記憶からもなくなり、アンティーク調の本棚空間があらわれる。 猫の本棚は「シェア型書店」と呼ばれる古本屋さん。 ユーザーは本棚の棚を

        カリフォルニアで本屋を作る #6 本屋をはじめたいんだ、ってレコード屋さんに伝えてみたら

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        • スコシフ・カリフォルニア日記
          8本
        • こんなもんで良い本 - アメリカで見つけた手に取りたい本たち
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          4本

        記事

          カリフォルニアで本屋を作る #2 コロナ禍の放談

          実際に本屋を作ってみよう、と思うようになったのにはきっかけがあった。 この3つのうちの一つのどれかが決定的だったというものはない。 偶然が重なったことで、この3つのステップを踏むことになった、という方が言い方としては正しい。 今回から何回かにわけて、それを順をおって書こうと思います。 スコシフという(ブック)ユニットを友人と作ったこと スコシフとは「本で遊びながら何らかの活動する」というユニット。 構成員はカリフォルニア在住のうへい(僕)と、東京在住の安曇(アヅミ)

          カリフォルニアで本屋を作る #2 コロナ禍の放談

          どうして南カリフォルニアで「空っぽの本屋」を作ろうと思ったのか

          まず場所をつくろうと思った。人が集まれる場所を。 僕は今年で45歳になる。 10年ほど前から、仕事の都合もあって南カリフォルニアに住んでいるが、関西育ちの日本人だ。 僕はこの20年間程ずっと「自分の本屋さんを作りたい」と思いを募らせていた。 それでも行動に起こすことはなかった。 「自分の本屋さんを作りたい」理由はと言えば、 本に囲まれた空間で一日過ごしたい、 というカンタンな願望だ。 行動を起こせなかった理由もカンタン。 「本だけで食っていけるか」 つまりマネタイズを

          どうして南カリフォルニアで「空っぽの本屋」を作ろうと思ったのか

          008 食べられる / アタフタとする / そして、また、食べる

          何かの法則をサラッと述べるかような一文に、ドキッとする。 いや、アタフタする。 良く知っているはずの事実だというのに、いつもは大して考えることのないことを急に喚起されて、気持ちがアタフタしてしまう。 現実というものを程よく包み込んでくれていた「日常を過ごす為のお約束」が、何かの調子に剝がされて、急にドライな現実が少しだけむき出しになってしまって、ドキドキ、アタフタとしてしまう。 藤子・F・不二雄のSF短編に『ミノタウロスの皿』という作品がある。 地球人の主人公の青年は

          008 食べられる / アタフタとする / そして、また、食べる

          007 分厚いステーキを食べるのは誰だ / 名前を忘れたら帰れなくなる / さよなら「わたし」

          アメリカのステーキ肉は美味しい。分厚いけれど、和牛に比べて脂身が少なく、すき焼きには適さないけど、ステーキ肉としては抜群に美味しい。 「食べる」ことでちょっと思い出すのは、 アルフォンソ・リンギス『汝の敵を愛せ』のこの一節。 細胞・微生物レベルで「食べる」を考えてみると、僕等の身体の中に住んでいる微生物なしでは実は消化も吸収も行えない、ということがわかる。 僕等にとっては「わたしの身体」でも、そうした細菌・微生物にとっては都合の良い住処でもあって、また彼らはDNAやRN

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          006 猟師の友人宅で鹿肉を食べる / 岩美からカリフォルニアを想って / Money Ball

          春先の岩美の海は透明で穏やかだった。 東京・大阪等の大都市の後に訪れたこともあって、鳥取県の岩美の静かな自然は文字通り我々夫婦に安らぎの時間を与えてくれた。 岩美には猟師を生業にする友人がいる。 正確に言えば、彼は猟師になった。 10年以上前はベンチャー企業の重役を務めながらミュージシャンとして音楽活動をしていたけど、突如会社を辞めて、ギターを手に放浪をはじめた。 その放浪の果てにパートナーとの出会い、結婚。 何かを習得しようとトライした時の彼の習得速度さは、尋常ならざる

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          掲示板の中の届かない愛の詩集 / Missed Connection / 人麻呂も人の子

          たまたま街や駅で見かけた人に少しの恋心を抱く、 なーんてことは、古今東西問わず起こりうること。 そんな恋心を頂いてみても、結局声をかけることも出来ず、ラブストーリーはいつもでたってもはじまらなくて、せっかくの出会いを活かしきれなかった自分のシャイさを嘆く。 今日はそんな気持ちがいっぱい詰まった、一風変わった詩集を紹介しよう。 クレイグス・リストはサンフランシスコ発祥のアメリカで最も有名な掲示板サイト(クラシファイド・サービス)の一つだ。 例えば、不要な家具や小物、車、

          掲示板の中の届かない愛の詩集 / Missed Connection / 人麻呂も人の子

          005 ブラックストックの絵 / メランコリイは季節の名前 / ROUTINE RECORDS

          LAの本屋兼カフェStories Books & Cafe のセール棚でグレゴリー・ブラックストック Gregory L Blackstockの画集を見つけた。 今年2023年に亡くなったばかりのブラックストック は「サヴァン症候群の天才アーティスト」云々と呼ばれたりしている。 ブラックストックの絵のタッチとポップセンスがとても好きだ。 鳥なら鳥、飛行機なら飛行機、という風にあるジャンルを絵によって網羅しようとする意志はどことなく「ポップな北斎漫画みたいやな」とも思ったり

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          夫の生態入門

          ステレオタイプというものはパロディにとっては欠かせない。 パロディで起こる笑いや、ベタな笑いが成立する為には「多くの人がそう思っているだろう典型的なイメージ」が人々に共有されていることが前提となる。ステレオタイプは時に差別や無理解の原因にもなるけれども、笑いとユーモアの源泉にもなりうる。 イギリスの老舗出版社であるLadybirdからの出ている大人向けのイラスト本『The Husband』は子供向けの教育絵本の体裁(パロディ)で、「夫」というものはどういったものかを、あたか

          夫の生態入門

          「世界の終わりが来ても踊り続けてやる」と思った時に言えなかった英語フレーズ

          ダンス教師に言い返したかったけど、流石に自分のダンスがひど過ぎて言い返せなった言葉。 奥様の誕生日に「プレゼントは何が良い?」と訊いてみたところ、 今年は何か違ったことに挑戦してみたい、とのことで、夫婦して踊ったこともないのにレッスンを受けることにした。 しかし僕という人間は、幼少から今に至るまで、 「どんなに真面目に振る舞っていても、周りからはふざけているように思われる」という哀しきサダメにある様子。 エーデルワイス・プレミア・ボールルームのダンスの先生は、ロシア系ア

          「世界の終わりが来ても踊り続けてやる」と思った時に言えなかった英語フレーズ

          004 旅の間違いはコメディのはじまり 中編 / ルーマニアの宝石 / 次に吸血鬼と呼ばれるのは誰か

          前回の電車乗り間違えにもめげずに、何とかシギショアラの街についた。 シギショアラはトランシルヴァニアの主要都市として12世紀頃からハンガリー王の命により職人が沢山すんでいた場所で、ルーマニアの宝石とも呼ばれる。技術者が多くすんでいたこともあって、建物や工芸品など見た目が美しく、特に歴史地区と呼ばれるエリアは街もカラフルで歩いて楽しい。 トランシルヴァニアの名は、吸血鬼ドラキュラの話などで登場するけれど、そのドラキュラ伯爵のモデルであるヴラド3世の生家がここシギショアラには

          004 旅の間違いはコメディのはじまり 中編 / ルーマニアの宝石 / 次に吸血鬼と呼ばれるのは誰か

          突っ込みにはご用心! 夫婦円満の為に言わずじまいの英語、あるいはクリームの正義

          と私は言いたくなったけれど、これは夫婦円満の為、ダイエットに励むアメリカ人の奥様の邪魔もしたくない気持ちで躊躇って、言えずじまいの英語。 美容と健康に気を遣うのは洋の東西を問わず同じことだけれども、そもそも食習慣や食べ物や健康に関する考え方も違ってて面白い。 奥様は絶賛ダイエット中でそれなりに成果は出ているらしい。 食べ物について、あれが食べれない、これが食べれない等、何やらイロイロとあるらしいけど、そもそもダイエット中にエビ天を食べるのも、僕には何だか面白いし、ダイエ

          突っ込みにはご用心! 夫婦円満の為に言わずじまいの英語、あるいはクリームの正義

          離島選びにお困りのアナタの為の地図帳

          その昔、音楽雑誌『レコードコレクターズ』にて「無人島レコード」なる企画があった。 内容は「無人島に一枚だけ持っていくとしたらどのレコードを選ぶ?」というのを色んな方に質問し答えてもらう、といったもので、音楽好きの人たちは頭をひねらせて、自分のお気に入りのレコードを考える。 しかし、いざそれを実践すべく、本当に無人島行こうと思っても、 いや、無人島はハードル高いし、人が住んでる離島ぐらいにしておこう、と思っても、よく考えたらそもそも無人島や離島がどこにあるのかわからない。レコー

          離島選びにお困りのアナタの為の地図帳