個人事業主日記 2024年4月1日
2024年4月1日である。
最初の会社の入社日、2004年4月1日からちょうど20年である。
光陰はたいてい矢の如しだけれど、さすがにあっという間だったとは言えない。20年って『ONE PIECE』でワノ国の民が希望を失っていた歳月と同じだからな。
辞めていなければ勤続20年ということになる。まさに今日、その会社では、同期入社のふたりが表彰を受けているのではないか…と思ったけど今日じゃないかも。社屋建て直しやらロケで九州にいるやら、おつかれ。
その表彰を待たずに、ひとり、昨年末に退職した友人もいる。彼は関西、おれは北海道というそれぞれの地元の大学から就職した同じ上京組で、借りたアパートの最寄り駅も同じで。
そんな同期入社の友人たちと、このまえ、会うことができた。ときどき連絡を取り合ってはいたが会うのは10年以上ぶりだ。
おれはたった1年で辞めてしまったから、会社のことは19年前で時間が止まっている。けれど再会した友人たちにとっては、今もなお進行中のいろいろがある。まったく平凡な言い方だけれど、それぞれの場所で頑張りながらお互いに元気で、会えて本当によかった。
まだ会えていない同期もいるので、ぜひ近々、できればそう遠くないうちに会いたい。縁起でもないことを言いたくはないが、それでも「全員が、それぞれの場所で頑張りながら、お互いに元気」ということは、決して当たり前のことではないのだ。
今思えば大学出たてのペーペーがたった1年で仕事らしい仕事ができたわけでもないし、得がたい経験は多かったにせよ大して成長できたわけでもない。だけど、その1年間がなければ今の自分は絶対にない。
「無駄な経験、無駄な時間などなかった」ということを、あるあるや一般論としてではなく本心から言えるようになるまでには、相応の経験と時間を積み重ねる必要があるのではないか。20年(いや、19年か)というのは、まあ、それなりに積み重ねたといえるのかもしれない。
そのたった1年のことを、繰り返し繰り返し、思い出したり、忘れ去ったり、混ぜ合わせたりしながら、発酵、熟成させてきたのかもしれない。もちろんその1年だけじゃなく、その後の歳月のことも。
あとは、コピーライターという仕事が、人生の経験や時間すべてを一滴残さず無駄にしない職業であることに、ありがたいなあといつも思っている。
長く続けていきたいなあと思う。ずっと積み上げ続けていくものと、惜しみなく捨てて壊して新しくつくるもの。どちらかではなくどちらも。両極端ではなく中庸。まったく平凡な言い方だけれど、バランス。
社会人としては丸20年。コピーライターとしても今月で丸15年。おかげさまで歳月相応の落ち着いた心持ちと、ほどよくフレッシュな気分で日々コツコツとやっております。スコピーはヘルシーです。
ちなみに今日は東京にいます。よろしくどうぞ。
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