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好きが溢れる世界にうつろぐ

視線を横へ

好きなんだ外には空があって色があって風がふく

窓の外には世界遺産が

燃えた世界遺産が

ライトアップされている

ダークネイビーの夜だから

際立つヒカリ

夜だから命は見えないけど

朝になればたくさんの命が見える

夜だって見えないだけで本当はいるんだけど

何十億の思いで空間がぎゅうぎゅうにあふれたりしないのが自然の優しいところ

見えないものを大切にと言う

見えているものを大切にすることとバランスよくしたらいい

バランスよく生きることが一番難しいから

やっぱり自分の気持ちを大切にしたらいい

静かな夜も麗しいjazzの音とともにもっと味わい深くなる

生きている人が死んでいく時を見た

在ることは当たり前のことではないと

わかってはいるんだけど

四六時中それを胸の中心に置くことができたら

なにか変わるのかな

わたしもここにいること当たり前じゃないのか

そんなことばっか考えるならいっそ哲学者になればいい

わたしはわたしの宗教をカタチにしてたったひとりの信仰者になろう

”うつろいでいい教” なんてどうかしら

R&Bに聞き入り、最新ポップスにうつろいで、ボサノバから90年代ポップス

そしてjazzへ

東京、カナダ、トルコ、フィンランド、スウェーデン、フランス、イタリア、スペイン、サンフランシスコ、タイ、シンガポール、きりがない

どこに行ったって、なに聞いたって、誰に会ったって、なにしたって

わたしの心がしか決めない

同じ曲のはずなのに

同じ言葉のはずなのに

同じ人のはずなのに

変わっていくのはきっとわたしの心

すべてがぼんやりと薄いグレーで染まってた

音は鈍く鋭く肌を突き抜けていった

かなしみに溢れてて多分きっとここにいなかったんじゃないかな

いま

風がすき

真夏に吹く優しい風も

寒さを告げる力強い風も

どの風もわたしを押してくれる

寒くても悲しくないし笑えるようになった

暑くてもうなだれないし恋もせずラブソングに浸れる

もうニュースを見なくなってどれくらい経つのか

いつだって選べる

見たい世界は選べる

グレーの世界に飽きたから

ここにきました

朝も夜も晴れも曇りも雨も風も動いていて

うつろいでいいよって

ゼラニウムの香りやチャイのスパイシーな匂いが好きなことまで

うつろぐ日がくるのかな

わくわくしちゃうね

浮気しちゃうね

キライなことをされても顔を見たら許しちゃう人が

姉や兄以外に現れる日がくるのかしら

楽しみだね

雨がキライじゃなくなった

低血圧なわたしを

わがままなわたしを

言葉遊びが好きなわたしを

誰かの『生』の邪魔をしないという条件のもと

スキに生きていいよ

やる気でないときがあっていいよ

軸がなくていいよ

倒れそうになったら支えてもらえるように保険はかけよう

誰かをスキな気持ちを大切にしたら自然と相手を支えていることに気づく

わたしはわたしがスキじゃないと全力になれないから

それは正しい保険のかけ方かな

ホルモンとニューロンと間のシナプスがわたしを動かす

わたしもこの肌の外部も化学反応でしかない

音を奏でる人がスキ

太陽と夜の出会う時がスキ

豪快に笑う人がスキ

いつも笑っている人がそうじゃない時があることを知った時心が動くのを感じる

本当にいつも何事にも真剣な人がいるらしい

本当かな

わたしは自分の目で見たものしか信じれない

だからこの身を持ってここにいるのか

うつろいでいい教信者だから

移動して見て聞いて感じて

毎朝毎朝うつろぐ視点に

夜何を見たのだろうね君は

明日わたしが”筋トレでブレない強い精神作り教”になってても

恥じろ罪深く生きろとは言われないのだ

だって”うつろいでいい”という教えの宗教だから

たとえ3日で出戻っても”うつろいでいい教”は

まるでボタンを押せばすぐに温風で包んでくれるヒーターみたいに優しい

目に見えないナノイーさえ兼ね備えているんだろうな



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