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「Verity」by Colleen Hoover / レビュー

Verity by Colleen Hoover

Verity

by Colleen Hoover

【作品情報】

ジャンル:フィクション、ロマンス・スリラー・ホラー?
出版:2021年(初版2018年)
受賞:XX賞、他
ISBN:978-1408726600


【あらすじ】

売れない作家のLowenは出版社での打ち合わせに行く途中、交差点で人身事故に出くわして返り血で血まみれになってしまう。居合わせたJeremyに助けられ、気を取り直して会社に行くと、仕事の依頼人はそのJeremyだった。事情があって書けなくなってしまった超人気作家の妻Verityの代わりに、彼女の人気シリーズ(6部作予定で3部まで出版済み)を引き継ぎ、完成させてくれる作家を探しているという。亡くなった母の看病のためしばらく仕事ができなかったLowenは、明日の住む場所にも困っていた。作家としてのプライドがちらつきつつも高額な報酬に心が揺らぐ。Verityの作品に関する膨大な資料に目を通すため、数日間 Jeremyの邸宅に泊まることになる。そこで見つけたVerityの自伝をきっかけに、Verityと娘2人の身に起きた事の真相が紐解かれていく…。

【感想】

とにかく衝撃的でした。ロマンスかと思いきや、スリラーサスペンス、いやホラーといえるかもしれません。Jeremyの邸宅で見つけたVerityの自伝を、Lowenが読み進める形で物語が進んでいきます。その間、不穏な動きに背筋が凍るようなシーンもあり、最後の数章で驚きの展開になるとページをめくる手が止まりませんでした。ベッドシーンが割と濃厚なので夜に読むほうが合っていましたが、止まらなくなってしまうので夜更かしには要注意です。なかなか秀逸なサスペンス。結末をどう捉えるかは読む人によって変わりそうですが、そこが面白いところでした。読了した人たちと、どう解釈したか語り合いたくなる作品でした。

ちなみに私は今のところ自伝派です。だってAprilとかMyrnaとかいたじゃないですか。こっそり頼めば助けてもらえたかも。あるいは、自伝を書いたのが本当はあの人だったのかとか、事故も本当はあの人のせいで…いや、事故なんて本当はなかったのかも?な~んて考えると今も眠れません。いや~、いろんな発想が広がって楽しいな。そういうところが魅力でした。

ちなみに「その後」的な章が追加されて発売されたそうですが、私はまだ入手に至らず(ハードカバー版に収録されている)。。あ~読みたい、読みたい、読みた~い!!

以下、登場人物(参考までに)

【Jeremy】最近2人の娘を亡くしたばかりで、まだ幼い息子Crewと二人暮らしをしている。仕事はしておらず、看護師と交代でVerityの世話をしながら喪失感をやり過ごす日々を送っている。LowenにVerityの続編の執筆を依頼。

【Verity】自動車事故で頭を打ち、自発的な行動(しゃべる、動く)はできず寝たきり。生命維持機能は残っている(心臓を動かす、呼吸をする、口から食べる、など)。

【Lowen】売れない作家。Jeremyと出会い、心惹かれたが、彼が既婚だと知り気持ちを抑えようとしている。Verityの人気シリーズを引き継ぐために彼女のオフィスで資料に目を通すうち、本人自筆の自伝の原稿を見つける。Verityは悪役目線で物語を書くことで人気の高いため、彼女の思考回路を知ることが作品を書く上で必要だと思ったLowenは、その自伝を読み進めていく。

【その他の登場人物】
Crew-Jeremyの息子。5歳くらい。
Chastin-娘、双子の1人。アナフィラキシーショックで死亡。
Harper-娘、双子の1人。Chastinの死の半年後に湖で死亡。
Corey-Lowenの出版社のエージェントで元カレ。
April-通いの看護師(日~木曜担当)。Lowenに対して愛想が悪い。
Myrna-もう1人の看護師(金・土曜担当)。明るい人柄。


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【訳書情報】

邦題:「秘めた情事が終わるとき」
著者: コリーン・フーヴァー
翻訳: 相山 夏奏
出版:2019年(二見書房)
ISBN:978-4576192055

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文庫版↓

#洋書

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