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「犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉」読了


こちらの本、本屋さんでふと目が合ったので連れて帰りました。

著者は法務省の心理職として少年鑑別所や刑務所などに勤めた経験のある犯罪心理学者。犯行に走ってしまった子どもたちの親がかけていた言葉(「みんなと仲良く」「早くしなさい」「気をつけて」「何度言ったら」)を、実際の事例を挙げて、心理分析をもとに親の声かけについて説明しています。

「犯罪心理学」というと、最初は何だか遠い世界のように感じましたが、専門用語も最小限に抑えられていて分かりやすく、その子の心理分析から親子関係に落とし込んでいるので、自分に当てはめやすく、なるほどと思えるところも多くありました。

育児関連の本って、多くが子どもに焦点を当てすぎていて親の首を締めてくるようなものが多い気がしますが、この本は子育て本にありがちな「こうしてはダメ」「こうするべき」みたいな上から目線なものではなかったです。自分の育て方、親としての態度を振り返るきっかけを提示してくれているような印象でした。

「みんなと仲良く」「早くしなさい」「気をつけて」「何度言ったら」なんて親なら誰でも言う言葉ですので、それを切り取って取り上げるのは誇張しすぎでは?と思うところもありましたが、自分が日常的に使っている言葉の裏に潜んでいる落とし穴が見えた気がします。

店頭で目が合ったのは、本棚の中でこれだけ表紙飾りしてあったからなんですが、ひっそりとお勧めしてくれた書店員さんに感謝です。

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