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過去世を思い出せば 進むべき道が見える

今回は「過去世(前世・過去生)」をテーマに書いてみる。

以前、宗教についての話をnoteに書いたときに、過去世のことについても触れたことがある。現世ではなく、過去世でのトラウマ(宗教者としての失望)に気づき、癒すことによって、いまの自分が少し生きやすくなりましたよ、という話だ。

このときは割と唐突に過去世のことを書いたので、その背景についても記しておくことにした。過去世の概念に腹落ちしてうまく付き合えるようになったことは、いまの私が振り返ってもかなり大きい出来事だったように思うからだ。

(*「過去世」よりも「前世」のほうが言葉としてはメジャーかもしれないが、「前世」は数多くある転生のなかでも「現世の一つ前の人生のこと」を表すことが多いので、このnoteでは「過去世」に統一して書く)


過去世がわかったところで…

過去世や輪廻転生を信じるかどうかというのは、占い以上に世の中でキッパリと反応が分かれるような気がしている(というか、普段周囲の人たちとの会話で話題に出すこともないし、一般的な感覚がどうなのか正直よくわからない)。

いま私自身は、過去世と輪廻転生について信じているが、ではいつから信じているのかと振り返ってみると、それは「物心がついた時」と言えるかもしれない。宗教的なものとは関係なく、また誰から教わったわけでもなく、過去生の存在についてはこれまで疑ったことがなかったように思う。

とはいえ、若い頃はわざわざ口に出すこともなかったし、さらにいえば、つい最近まで過去世については特段に興味がなく、深く考えたこともなかった。

過去世にまつわる話をしたら地に足のついていないスピ系の人だと認識されるだろうと思っていたし、過去世での出来事が本当かどうかも結局は証明できない。そもそも過去世は過去世だし、現世を生きるうえでは余計な情報、という認識だった。

いわゆる「見える人」に過去世を見てもらう機会は、偶然何回かあった。確かにありそうだな、という感じで面白かったが、過去世がわかったところで「だから何なんだ」という気持ちのほうが勝ってしまっていたのだ。

自分でも「絶対に過去世で会っている」と感じるような人と出会ったり、友人や会社の同僚などに対して「この人はこういう過去世だったかもしれないな」というイメージがなんとなく浮かんだりすることがあったものの、それでも我ながら「だから何なんだ」と思っていた気がする。あくまでも勝手な妄想を楽しむ、ひとり遊びのようなものだった。半分冗談のノリ、ネタとしては相手に伝えたりすることもあったけれど。

ヒプノセラピーで会った過去世の自分

信じてはいたが、そこに意味を見出していなかった。そんな過去世に対しての認識が変わったのが、3年ほど前のことだ。

私のスピリチュアル遍歴的に言えば、レイキ伝授の後くらいの時期になる。

レイキについて書いたnoteはこちら ↓

友人の紹介で偶然ヒプノセラピストの方と知り合いになり、セッションを受けさせてもらったのだった。このとき私も会社を辞めてホロスコープやコーチングをはじめていた頃で「よかったら交換セッションしてみましょうか」ということになった。自分から積極的にヒプノセラピーを調べて受けたわけではなく、流れとしては例によってたまたまということになる。

セッションをしてくださったのはこの方(クライン真純さん)↓

スイス在住の方なので、オンラインでのセッションだった。私は自宅のベッドで横になり音声で誘導してもらった。

ヒプノセラピーでは自分の潜在意識にアクセスすると「今の自分に一番必要なメッセージ」が出てくるということなので、必ずしも過去世とつながるわけではないらしいのだが、私はこのとき、たくさんの過去世のうちの一つとおぼしきある男性からのメッセージを受け取ることになった。

ここではヒプノセラピーの方法について詳細に書くことはしないが、催眠に入ってしばらくすると私の意識はその男性の主観に切り替わり、なぜか涙がポロポロと止まらなくなり、切なさで胸がいっぱいになっていった。使い古された言葉だが、魂が震える、という感じ。

誰かに単に「あなたの過去世はこういう人ですよ」と言われるよりも、ヒプノセラピーによって自分自身で体感する(セルフ前世療法というらしい)ことで納得できたことは大きかったと思う。

過去世の彼が伝えたかったこと

この過去世の彼の人生ストーリーはこういう内容だった(セッションでは彼のメッセージが伝わる「重要なシーン」を順番に辿っていくスタイル)。

砂漠のどこかの国(詳しくはわからないが時代的には中世くらい?)。長い髭で、マントを羽織ったおじさん。軍師とか宰相とか、国のトップではないが地位としては高く、国の政治に関わっていた人のよう。若い頃から良い国をつくりたいという理想を持つが、人付き合いは苦手。唯一の心を許せる幼馴染のような友人がいて「君は本質を見抜く才能がある、人を救うことができる、自信を持て」とよく励ましてもらった。ところが、その人は私が長い旅から帰ってくるとその間に亡くなってしまっていた。孤独に打ちひしがれるが、友人と語りあっていた理想の実現に向け、その後は一人で奮闘する。しかし結局うまくいかず、戦争が起きて多くの国民を失った。自らの政治的な判断を後悔し、また自分自身と人間そのものにも失望しながら晩年は心を閉ざして過ごす。家族もいなかったようで、最期は一人の侍女だけに看取られながら寂しく亡くなっていった。

たぶん他の人が聞いても「ふーん」という感じだと思う。でも当時の私にとっては衝撃が強かった。それは過去世の自分からのメッセージが「あまりにもいまの私宛てだし、あまりにも深い部分に刺さってきた」からだ。

さらには、重要人物としてストーリーに登場した「亡くなってしまう友人」が、この現世でも友人として良き助言者となってくれていた人だということも直感的にわかったのだ(人種も性別も違うが「眼差し」がその人と同じだった)。「あの人は過去でも私を励ましてくれていたんだな」と、すんなり腹落ちし、胸が熱くなった。

この過去世の彼の生涯から受け取ったメッセージは、大きく二つあった。

「別のやり方をしろ」ということと、「心を開け」ということ。

「別のやり方」とは、仕事のことだと思われた。当時はちょうど会社を辞めて次の仕事について悩んでいたときでもある。前職のマスコミや投資会社で「理想を持ちながら」働いていた時の自分は、社会を変えようと奮闘した彼の生き様にどこか似ていたし、「あなたの場合はそのやり方で進んでも道は行き止まりだ、才能の別の活かし方を考えろ」と言われている気がした。

もう一つ、「心を開け」というのは、彼の晩年の強い孤独感が教えてくれていた。理想や使命感を持って社会変革に力を注いだが、それは報われなかった。唯一の友人も亡くし、争いの絶えない世界の中で人間を信じられなくなってしまった。もっと身近な大切な人と、愛をやりとりしながら生きていてもよかったのでは… 彼が寂しく世を去るその瞬間、催眠中の私にも後悔の感情が胸に迫ってきていたのだ。

この二つのメッセージは、その当時の私のライフシフトを大きく後押しするものになった。フリーランスへのキャリアチェンジ、結婚、移住、そして出産。過去世の彼からバトンをここで受け取り、進むべき道を示してもらったおかげで、あの時に思い切って人生の方向を変えることができた気がしている。

有名人でもないわけだからこの過去世が歴史的に真実だったどうかというのは証明できないし、すべては私の潜在意識による創作話だったのかもしれない。だとしても、このヒプノセラピーを通じた気づきが私にとって人生を動かす大きな意味をもたらしたことには違いない。

大事なのは、客観的な事実かどうかの証明ではなくて、この「意味」のほうなのだろう。ヒプノで会ったあの人は、あくまでも意味を伝えるためのメッセンジャーの役割を果たしていたと思う。

魂の仕組みをちゃんと知りたい

このヒプノセッションのあと、私の中で魂の仕組み(過去世を含め)についての興味が俄然高まっていった。

それまでの私は、坐禅にしてもホロスコープにしてもレイキにしても、スピリチュアルに関連する学びは、たいてい偶然だったり脈絡がなかったり…天のお導きのような形で触れてきた。ここではじめて自分から能動的に「魂の仕組みを体系的に知りたい」と思うようになっていた。

また、この時期は、次の仕事に役立てるためにコーチングのメソッドや、ユング心理学、MBTI(ユングのタイプ論を基にした性格検査)の学びも進めていた。しかし進めば進むほど、いわゆるスピリチュアルな、魂の仕組みの不思議が根底の部分にのっしりと横たわっていることに気づいてしまう。それならば現代の心理学ではほとんど扱われることのない、スピリチュアルな領域からのアプローチも必要なのではないか…と感じていたのだ。

とはいえ、玉石混交であろうこの業界だ。本物の学びを提供してくれる場がどれだけあるのだろう…疑ってかかる姿勢を崩さない私。

そんなときに偶然見つけたのが(おそらく「前世」などのワードを検索していたために広告で出てきたのかと思う)、ワンネスインスティテュートというスピリチュアルスクールだった。

代表の叶礼美さんが精力的に発信をされていて、無料メルマガがあるというので試しに登録して読んでみると、内容は至極まっとうそうだ。私が知りたいことのド真ん中まで肉薄できそうな予感もある。

…ということで、2021年の春からワンネスインスティテュートの「国際認定スピリチュアリスト6ヶ月集中講座」を受講することに決めたのだった。

*この講座を経て、私もカウンセラーとして認定していただいている ↓

スクールでの学びは非常に濃く… とにかくいろいろありすぎたので、また別の機会にも記したいと思う。このnoteでまず書いておきたかったのは、集中講座受講を決める前段階として、代表の叶さんにアカシックリーディングをしてもらう機会があり、その際に聞いた私の過去世の話だ。

真の多様性を理解するために

この時の過去世からのメッセージは、ヒプノセラピーの時とはまた別角度になっていて、情報量が多く興味深いものだった。叶さんが解釈を添えながら伝えてくださるのだが、簡単にまとめるとこんな感じ。

・今世は引きが強く、良いご縁に恵まれている。それは人を助けた過去世があり(宗教者や教育者として「広く言葉を授ける」過去世が多い)、過去世のお返しをしたいという人もいるから。今世は「与える」だけでなく素直に感謝して「受け取る」こと(疑わない)もレッスンのひとつ。そうすればもっと深く人生を味わえる。
山や森で自然児的に生きていた過去世がかなり多い。ネイティブアメリカンなど。宇宙、自然が全て教えてくれるという信念を持っている。自然と共に、導かれながら生きることは得意。
自然(動物、植物)のことは絶対的に信頼しているのに対して、人間についてはあまり信頼しない傾向がある。疑いが強い。内面がとても繊細なので、傷つかないように慎重に守っている。この部分の浄化が課題。
中国の僧侶の過去世が見える。純粋に道を極める目的で大きな僧院に入り修行に励むが、他の僧侶に自分と違う目的(出世のための人、依存したい人、単に他に行き場がないから来ている人など)の人が多すぎて失望している
・どんな人の行動にも魂の動機があり、それぞれの人間の背景に今世だけでは説明しきれないさまざまな魂の学びのためのプランがあるということを「思い出す」と、人間の魂の真の多様性に気づき、人間世界の豊かさに触れることができる。人生を祝えるようになる。魂の構造についての学びはそのための助けになるだろう。

思い当たる節ばかりだった。人間という存在自体に失望しがちというのは、先にヒプノセラピーで出てきた男性も同じだった気がする。今生で良いご縁に恵まれているのも本当に実感はしていたが、自分が素直に受け取りきれていない(どこかで少し疑ってしまうところがある)のが、もったいない、申し訳ないという思いもあった。

面白かったのは、叶さんが最後の部分の話をしているときに「何だか講座の営業みたいになっちゃってすみません」と苦笑しながらおっしゃっていたこと。別に叶さんもわざわざ営業トークをしたかったわけではないはずだ(他の参加者に対してそのような感じはなかったし)。スピリチュアルを学びたいという思いが強まっているものの、いまだに疑いは晴れない。やっぱり怪しいんじゃないか、どうせまたがっかりするんじゃないか。そんなモヤモヤした状況だった当時の私にとっては、ピンポイントで的確なメッセージになっており、結果として受講に向けて背中を押してくれたと思う。

そして、その後スクールでの学びを深めることにより、私はまさに「人間の魂の真の多様性に気づき」「人間世界の豊かさに触れ」「人生を祝えるように」だんだんと変わっていっている。

いまこうしてリーディング内容を読み返しても「そうだ、これが私の過去世から続く魂の課題だったんだ」と思わされている。

「死ぬまでに人間を愛せるようになりたい」

30歳くらいの頃、私は自分の人生の目的をこう話していたらしい(と、友人がこの間教えてくれた。重いぞ…!悩んでいたんだなあ…笑)。きっと、昔からうすうす自分でもわかってはいたのだ。スクールでの濃い学びを含め、さまざまな試行錯誤を経てのいま、もちろんまだ途上ではあるけれど、その目的にはちゃんと向き合っていられている気がする。

最適のタイミングで最適なメッセージをくれた過去世の私たちに、あらためて感謝したいと思う。それは、どんな人からのアドバイスよりも、深く深く心の芯に響くものだった。

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山や森の中で生きる過去世が多いと言われたのは
もちろん納得だった

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