見出し画像

[本要約①]「もう歩けない」からが始まり――自衛隊が教えてくれた「しんどい日常」を生きぬくコツ


もう歩けないからが始まり

・この言葉は「もうダメだ」と思ってからが自分との本当の戦いであることを表しているものになっています。

・これは著者が陸上自衛隊で行軍という20〜100km歩く訓練時に学んだ話となっております。この行軍は辛いと思ってからが本当のスタートと言われており、教官も辛いから辞めたいという隊員に対して「もう歩けないからが始まりだ」と教えるらしい。

・そしてそう言われると、頭の中で「スタート地点にまで来れた」とインプットされ、自分をごまかすことができ、心に余裕が生まれるそうだ。

・それでも「キツくて歩けない」と言う隊員がいたら教官は「次の電柱まで歩け!」と伝えるらしい。これは苦痛が永遠と続くと考えてしまうと辛くなるが、小さな目標を与え、それを達成するように指示することでキツくても目標に向かって歩みを進めることができるそうだ。

・ちなみにオリンピック銀メダリストの君原健二選手も「私は苦しくなると休みたくなるんです。だから"あの電柱まで走ろう"、"あと100mだけ走ろう"。そう自分に言い聞かせて走ります」と答えている。

日常で「もう無理だ、もうできない」と逃げる前に考えること

・著者は3つのことを考えると書いています。

1つ目は、「できない、辛い」と思ったときがよくやくスタート地点だと考える。

2つ目は、小さな目標をたくさん作り、目の前の電柱に向けて歩くイメージを持つ。

3つ目は、脚を動かし続ければ、いつかはゴールに辿り着くということを知っておく。

これらは大変なことだったり、辛いことに遭遇しているときは一生続くものだと考えてしまう「時が解決する」ということを思い悲観しすぎないで目の前の目標に向かって進むことが大切になります。

自分で作ったプレッシャーに押し潰されるな

・陸上自衛隊が活動する現場は、真夏の気温が30℃を超える環境で50km行進したり、雪がふりしきるマイナス10℃のなか防御陣地をつくったりする。そうすると新隊員などは"友達は彼女と旅行に行ってたりするのに"、"家に帰りたい“、"もう無理"などネガティブな感情が心をむしばんでいきます。しかしある程度の経験を積んできた隊員は「辛いことも時が解決してくれる」「始まれば終わったようなもの」「楽な仕事なんてない」と割り切って活動に取り組みます。

・もちろん、本当に肉体的や精神的に限界がきているのなら訓練を中止にすべきですが、この新隊員とベテラン隊員のようにだいたいは「気持ちの問題」が大きな要因になっています。

辛い環境では、ネガティブな感情が強くなります。さらに頭の良い人ほど、将来のことを考え、不安になり、「自分でつくったプレッシャー」に押しつぶされてしまう傾向があります。なので、辛い環境などでは「あえて心を無にして大変なことを乗り越える」こともすることが大切になります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?