【会計士の年収⑤】評価別_監査法人のリアルな年収推移

こんにちは、スバルです。

ここまで会計士(監査法人)の年収記事を書いてきましたが、ひとつ大切なポイントを書いていませんでした。
「法人内の評価が給料に与える影響」です。
スタッフ500~700万円、シニア700~1,000万円・・・
間違っていないのですが、「~」は年次か評価によって変わります。
今日は「評価」の部分にフォーカスを当てます。
評価が高い、低い別に書きますので、これから書かれる内容に胸くそ悪くなる予感のする方は、今回はここまでにしてくださいね(笑)

登場人物は4名:高・普A・普B・低

登場人物4名から、それぞれ1年目~20年目の年収推移を見ていきます。
まずは4名の前提です。

1人目:順調くん。同期の出世頭。評価は入所から一貫して高くパートナーまで順調に出世(飛び級も遅れなし)
2人目:普通Aくん。マネジャーまでは普通に出世も、そこ止まり。
3年目:普通Bくん。シニア昇格までは順調もマネジャー昇格が・・・
4人目:厳くん。シニア昇格も遅れ、マネジャー昇格が厳しくなっている。

4名の年収推移

4名のざっくり年収イメージです。
マネジャーまではリアルではないかと思われます。
(パートナーともなると差が大きいので)

概要でいえば、
・マネジャー頃から大きく差がつき始める
・昇格のストップは年収の頭打ちを意味する。
・順調出世は、今や20%程度

スタッフは差なし

スタッフ時は評価による年収差は小さいです。
差のつく要因は、「残業」か「ボーナス」ですが、スタッフ時は評価の差も小さく、昔のように狂ったような残業はできませんので、差はつきません。

シニア:差がつき始めるも、まだまだ他人事

4年目、5年目。シニア昇格頃になると徐々に差が現れ始めます。
特徴は、厳くん。
昇格の遅れが年収の遅れに直結します。
割合20%と書きました、環境により差はありますが、実際に見てきてゼロではありません。
ただ、ほとんどが同時期に昇格しますので、まだまだ他人事でしょう。
シニア前半の頃、順調くん普通くんの差はそれほど大きくありません。

マネジャー:差が一気に拡大!入所後ちょうど10年

ここから年収1,000万円ゾーン。
まず順調くんは勿論マネジャーへ。早い人は飛び級もあります。
評価の高い彼は、ボーナスが多めに入り、早々に大台を超えます。
監査法人も企業ですので、職階が高いほど評価給に幅があります。

普通Aくんも、標準年次で昇格、もしくは1,2年遅れるものの昇格。
しかし、順調くんとはついに差がつき始めます。
それでも大台前後はありますし、「誰でもなれるわけではない」マネジャーになり、ほっと一息。

このラインで一番辛いのは普通Bくん。
マネジャー昇格に黄色信号。
環境により左右される、まさに「当落線上」。
年収以上に、ステータスが大きく異なると考えている人が現実多く、また直面する人もそこそこいて、切実な時期です。
良くも悪くもキャリア10年目、大半が30代。
法人にいれば、この先の昇格・年収イメージを全員が持っています。
キャリア転換を真剣に考えて当然だと分かります。
キレイごとで片付けられない時期です。

シニマネ、パートナー:上位集団のみが入れる世界

順調くんはどんどん先に進みます。
今でも、早い人は30代でパートナーです。
このご時世で大手監査法人のパートナーになれる人は、本当に一握りです。10%くらいかもしれません。
大手監査法人は数千人が在籍する巨大組織です。
パートナーも各法人500名以上はいますので、出世レースは終わりがありません。監査でお邪魔する東証プライム企業と同じレースが自分たちにも起こります。

「昇格の頭打ち=年収の頭打ち」が大原則

以上、監査法人の評価別の年収推移でした。
共通項は「昇格の頭打ち=年収の頭打ち」。
キャリア10年で岐路に立たされる人が全体の約半数です。
この記事を書いたのは、貶めたいのではなく、現実を知ってほしいということです。現実を知ることで、会計士としてどういうキャリアを作っていくのかが見えてくると思います。急にキャリア形成はできません。
努力して分厚い壁を打ち破るキャリアも良いし、年収という現実に目を向けて路線変更するのだってよい。
色んな道があるのが会計士のいいところなのですから。

それでは!


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