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佐和商店怪異集め

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短編連作の創作小説「佐和商店怪異集めシリーズ」をまとめています。 夜はお化けがわんさか出るコンビニで働く女子大生・芽吹菫と、呑気な先輩おじさん・榊晃次郎は、どちらも霊感ありの凸…
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2023年6月の記事一覧

【創作小説】佐和商店怪異集め「榊家の一幕」

「あら〜いらっしゃい。二人揃ってどうしたの?」 日曜の昼下り。 榊家には、晄一郎と晃次郎の…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「琥珀色の記憶」

琥珀色をした明かりのことを、榊晄一郎は今でもよく覚えている。 夏だった。晄一郎とまだ幼い…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「端午の節句」

二十四時間営業でないコンビニ佐和商店の話。 今日は五月五日。端午の節句。 「じいちゃんへ…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「いちねんとそのさき」

二十四時間営業でないコンビニ佐和商店の話。 閉店間際。 いつも通り榊さんとのじゃんけんに…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「嘘にしたい夜」

「僕ね、お化け視えなくなったみたい」 「……こんな時に、直ぐ分かる嘘止めろよ、兄貴」 「だ…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「守り龍」

仕事終わりの帰り道。 今夜夜勤を組んだ天我とは店の前で別れ、一人で帰路についている。 車も…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「『時計』詰め合わせ」

※『時計』をお題としたワンライに参加した際に書いた四本です。 【時計】 休憩中。 事務所の掛け時計が止まっているのに気付いた。壁の少し高いところにあり、思い切り背伸びして届くかどうか。私は精一杯手を伸ばす。後もう少し。その時、横から伸びて来た手が軽々時計を取る。 「あっ」 横を見たら、不思議そうな顔の榊さん。 「呼べよ。時計取るくらい」 「取れるかと思って」 「せめて椅子使え」 「……次はそうします」 「休憩中だろ。時計置いとくけど、直すなよ」 釘を刺された。榊さんは私の

【創作小説】佐和商店怪異集め「雛祭りの宴」

在庫取りで倉庫のドアを開けた瞬間、私・芽吹菫は結構な声量で叫んでしまい、榊さんが飛んで来…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「電話通り」

「なあ、菫。分かってるけど聞いても良いか?」 「……良いですよ。分かってますけど」 いつも…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「お返し」

「あ、危ない、」 私・芽吹菫は、落ちかけているその女の子の服を掴んで、身体を支えていた。 …

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「月よりも」

大きな月が出ている。 呑まれそうな大きさと存在感、でも淡い光。 閉店準備をしていた私・芽吹…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「死者のダンスホール」

※Twitterのフォロワーさんである朝本箍さん(@asamototaga)と同じ創作お題「夜明けに溶けるミ…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「地蔵と歳神と佐和商店」

二十四時間営業でないコンビニ佐和商店の話。 大晦日。 いつも通り、私・芽吹菫も榊さんも出…

宵待昴
1年前
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【創作小説】佐和商店怪異集め「風邪と悪夢四散」

風邪を引いた。 怠さ鼻水悪寒微熱頭痛喉の痛み。咳以外が出揃っている。咳も時間の問題な気がした。 原因は、まあ……クリスマスイブの疲れが溜ったんだと思う。あれから三日くらい経ってる。少し気が抜けたら直ぐこれだ。 榊さんに風邪を引いたと連絡したら、買い物をして直ぐ来てくれた。 「感染ると困りますよ」 「菫、マスクしてんじゃん」 榊さんはクリスマスの後、店以外で二人きりの時は名前で呼んでくれるようになった。まだ全然慣れない。私も、晃さん、と呼び方を変えている。晃次郎さんでも良かった