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倦厭

口から出る有害物質が星空の浮かぶ空に消えて無くなるのを見て、あぁ今日も嫌な一日だったと思う。

何をやっても満たされず、何をする気にもなれずにただただ同じような一日を連続して過ごしている。


夜の夏の外でただ居座る半袖短パンのぼくは人間の血を好む蚊に血を吸われることを容認しているらしい。こんな奴の血が美味しいのか?変わってるな

8月の夜は虫の鳴き声と涼しさを帯びた風がぼくを取り巻く。早く冬にならないかな。秋という秋を感じたことがない冬が好きなぼくはそう思うしかなかった。


満たされようとすればするほど、悪いものに連れていかれる。見るからに自分の身体を毒まみれにするものを摂取しようとも満たされることは少ない。一部分だけが毒まみれになろうとも、見えない将来で癌になろうとも、後戻りが難しくなろうとも満たされるならどうでも良かった。

火をつけると灰が風でどこかへ飛んでいく。煙は自分の中に入り汚していく。身体に吸収させた煙が口から出ると、より有害物質な煙となり風と一体化していく。

もう後戻りはできない。満たされることがなくとも満たされたいがために行動してしまう。嫌煙だったあの時のぼくはどう思うだろう。


人肌では満たされなくなった原因を突き止めようとも自分を追い詰めることになりそうでただただ何も見えない真っ暗な道を転ぼうとも怪我をしようとも逃げ続けるしかなかった。

どれだけぼくは堕落してしまったのかと考えたくもない。将来に希望を抱いていたあの時のぼくはどこにいったのか。社会という闇に行き来するだけで希望という文字は見失った。ただ絶望の日々で、命をかけて願っていた夢すらも消えて無くなった。

それからの日々は闇が自分を染めてきた。染まりきって居なくなりたいと願った。なのに中途半端に染まり、中途半端な人間が出来上がった。


世の中は不平等だ

自分の行動次第で人生の何もかもが決まる


もっと前にそんなことは分かっていたし、当たり前なはずなのに受け入れられなかった。ぼく自身も変わってしまったのか。今のぼくは誰だ


今のぼくにまた倦厭してしまい変わり果てる日が来るのだろうか。

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