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コロナ禍で観劇。

おはようございます。すーこです。


先日、知り合いの付き合いで”演劇”を観に行きました。

コロナ禍でありつつも、
客席はソーシャルディスタンス、
舞台からも飛沫が飛ぶ席は距離を開けて座るよう
配慮がなされていました。

知り合いの紹介で、数か月に一度は観劇に行く生活になり
もう7年程になります。

大きい劇団ではなくても、有名な俳優さんが出演されたり
とてもメジャーな演目があったり、するので

見る度に、発見や感動があります。

以前は、

”舞台を観に行く”というと、
時間とお金がかかるイメージだったので

「よっぽど好きな理由(俳優・演目)があるなら…」

という感覚でした。

「観劇は好きだけど、大掛かり」と、
そんな感じでした。

けれども、知人に誘われるようになってからは

仕事帰りにサッと行ける手軽さから

お芝居がとても身近に感じられるようになりました。


演劇を観ていて、思うのは

”テレビや映画と違う、リアルさがある”というところ。

”今、この、目の前で、俳優さんが演じている”

それは、とても生々しく、迫力があります。


そもそも舞台は、LIVEで起きている事なので
”テイク2”は、ない訳です。

うまく誤魔化せる部分があったとしても、基本は、
一度起きたことがダイレクトにお客さんに伝わります。

ちょっとしたミス(のようなもの?)があれば
観客は「?」と感じる。

そんな張り詰めたものが、演じ手にある、

はずなのですが・・・。


不思議なもので、

実際に舞台が始まると、私達観客は、

そんな危なっかしさもすっかり忘れて
完全に、物語の世界観に引き込まれているのです。

純粋に、話の中に入り込み、
時に笑い、時に涙ぐみ、
非日常の空間に、
心を揺さぶられるのです。


そして、ふと冷静になった時に、

気付きます。

演じ手である彼らもまた、
私と同じ瞬間・同じ空間に存在している
生身の人間だった、ということに。

同じ空間に居るにも関わらず、

椅子にもたれてゆったり”観て”いる観客と、

一度のミスも許されぬ緊張の連続の中”演じる”俳優。

例え”プロ”であろうとも、

その神経の太さ、集中力の高さに、

改めて、凄みを感じるのです。


2時間半という長いお芝居、
でずっぱりの役者さんは、どんな風に神経を研ぎ澄まして
舞台に立っているのでしょう。

「プロだから、”楽しみながら”できるんだよ、きっと。」

なんて思いつつも、仮に自分が同じ状況ならば
緊張と恐怖で押しつぶされてしまう気がします。

”テイク2~3まで許される”私の日常ですら、
時に、命を削られる思いで、いるのにな、と。

舞台役者さんの、鍛え上げられた神経の太さには
本当に、感嘆させられるものがあります。


・・・


舞台も終わり、

カーテンコール。

沢山の拍手、スタンディングオベーションで迎えられる彼らは、

溢れんばかりの笑顔で、感謝を伝えていました。

「コロナ禍で、この芝居も中止になるかもしれなかった」
と、無事に開幕できた事への安堵を漏らしていました。
(・・・というのも次回の講演は中止説があるそうで。)

「演劇をお届けできて、本当に嬉しい。
 ソーシャルディスタンスの為に、客席に間隔を設けているが
 沢山の人に見て貰えた事が嬉しく、
 招いてくれた主催にも感謝。」

と話していました。

その時の、俳優さんたちの表情は、
本当に”やり切った喜び”に満ちているようでした。

非現実を現したセットの中で
華やかな衣装を纏った誰かを演じた役者さん達は
同じ生身の人間で、
何より、本当にお芝居をすることが好きなのだなぁ、と
ひしひしと伝わってきました。

だからこそ、このコロナ禍が、余計に恨めしくも思えて。

「中止にせざるを得ない回もあり、貯金も使い果たしました」
と、そんな風にも話していました。

決して、笑い話、ではなく、
まっすぐな面持ちで話していた座長の表情から
このコロナ禍がいかに大打撃であったか、が伝わってきました。

舞台を開く事も難しく、

開けても、

客席を文字通り満席にすることもできず(距離を保つため)

時に、急な休演を迫られる。

最近では、リモートでも行っているそうですが
やはり今まで通りとはいかず、とても大変でしょう。

収入面も不安でしょうし、
きっと、舞台が好きな役者さん達にとっては

お客さんと作り上げる空間を奪われた事は

辛いのではないかなぁ、と感じました。


(というのも、お客様ありきの仕事をしている私も、
 コロナ禍になり、直接会えなくなった大好きなお客様たちが多数いて
 寂しい思いをしているからです。)


だから、

こんなにも完璧で、感動を届けて下さる彼らが

この先も末永く、素敵な舞台を開いていけるように

私も、いち観客として、応援したいなぁと思いました。


感謝の意と、感動を持ち帰る為

パンフレットを購入し、私は劇場を後にするのでした。


再来月も、観劇の予定が入っています。

実は、再来月の演目は、
昨年の春に、ちょうど中止となった演目なのです。

どうか、この夏は、
無事に公演されるといいな、と願っております。

今回は、やむにやまれずの外出でしたが、
なるべく仕事以外の外出を控え、
沢山の人が集まれるイベントごとが
通常通り運営できる日常に、早く戻せるよう

自覚を持って、過ごしたいと思います。


今回も最後までお読みいただき、

ありがとうございました。




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