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『プロダクトマネジャーの教科書』増刷とプロダクトマネジメント関連お薦め洋書

昨日、翔泳社から『プロダクトマネジャーの教科書』の増刷が決まったという連絡がありました。

2006年12月に出して以来、ありがたいことに絶版にならず、ぼちぼちと増刷していただいて、第6刷にまでなりました。ありがとうございます。

自分で翻訳した本の中では、今でもその中身をバリバリ使っている『90日変革モデル』も増刷してほしいなぁと思っているので、宣伝しておきます!

2006年に翻訳して以来、技術の進化、特にウェブやソフトウェア周辺技術の進化とあわせて、プロダクトマネジメントの認知度はもちろん、関連する情報やセミナー、イベント、ツールなども急速に進化していますね。

いまは弊社でプロダクトマネジメント関連のサービスを前面に出すことはありませんが、それでもぼちぼちお問い合わせをいただくところから見ても、プロダクトマネジメントの注目が高まってきていることを感じます。

そういう中で、この本の位置づけは「スタートアップ・ベンチャー経営者にも必携の書。」というタイトルで書いていただいているこのコメントでうまく表現してもらっているとおり。

ここまでしっかりと体系的に纏まっているプロダクトマネジメントの書籍は、日本語では皆無で、ソフトウェアビジネス、スタートアップ、ベンチャーの経営者等がおろそかになりがちでズルズルとしたタスク漏れがおこるリスクを軽減してくれる良書。
評価すべきはなによりその網羅性といえよう。
プロダクトビジネスにおいて必要な役割やタスクが網羅されているので、その中で、自社の製品やサービスの立ち位置や、自社の体力にあわせて戦略を組み立てればよいし、単なるプロダクトマネジメント以上に、採用・育成戦略、キャリアパスマネジメントふくめ、会社全体の経営戦略に広く貢献してくれる武器ともなりうる本。
出所:https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R25HP1NFAH3ZKZ/

という内容なので、ニーズによっては「こんなに分厚くて、あれこれ詰め込まれているプロダクトマネジメント本なんていらない」と思われてしまう本だと思います。

原著の『The Product Manager's Handbook』は2011年に改訂版が出ていますが、根本的なところはあまり変わっていないので、著者が目指しているのがコメントで書いていただいているような「網羅性」というところなんだというのがよくわかります。

手軽で、読みやすい本の方が好まれやすい中、網羅的な方が良い!という方向けに、せっかくなので『プロダクトマネジャーの教科書』とその原著の改訂版である『The Product Manager's Handbook』以降に出た洋書で、『プロダクトマネジャーの教科書』に匹敵するような網羅性があるもの(の中で自分も目をとおしたことがあるもの)を2冊紹介します。

最初は『The Product Manager's Desk Reference』です。

832ページというボリュームもさることながら、驚くのはその大きさです。和書でいえば『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント』みたいなサイズの枕みたいな大きさのものがドカッと届きます。

Desk Referenceというタイトルになっているように、電車の中でとかの読み方は想定していないんでしょうが、中身はそんなに重苦しいものではありません。

自分が担当している仕事に関連するところだけを拾い読みするだけでも、とても勉強になる一冊です。

次に紹介するのが『Product Management For Dummies』です。

ご存じDummiesシリーズのプロダクトマネジメント版。

著者はプロダクトマネジメント関連のコンサルティングやトレーニングを提供している280 Groupのファウンダー。

数多くのトレーニングを手がけている彼が書くだけあって、中身は網羅性がありながら、実践的です。現場で使えるツールの紹介も多い。

384ページというボリュームで、紙もペラペラで軽いので、『The Product Manager's Desk Reference』よりも気楽に読むことができます。

もちろん、2冊ともKindle版もありますが。

他にもいろいろな本が出ていますが、『プロダクトマネジャーの教科書』に似た網羅性を持っている比較的出版年が新しい2冊のご紹介でした。

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