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中国の親戚づきあいで発生する「ただ黙ってもてなされるだけの時間」が本当に苦手です

実は今、嫁の義家族に関する所用と中秋節の小旅行を兼ねて、湖南省長沙市に来ています。

いまこのnoteは到着した初日、ホテルについて寝る前に書いています。僕は旅先でもnoteの更新を欠かさないnoterの鑑です。褒めてください。

そして、旅行初日にしてどっと疲れています。労ってください。

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というのも、ホテルに来る前に長沙に住む嫁のお姉さん、僕から見た義姉の家に寄ってきたんですけどね。

いま義姉は妊娠していて、その義姉を泊まり込みで助けるために両親が来ているんです。つまり、家族大集合なんですね。

僕は「いや、家族水入らずを僕みたいなものが邪魔しても悪いから今日は行かないほうがいいんじゃないかな……ブツブツ……」と遠回しに言ってみたものの、「あんたも家族でしょ」と嫁に一蹴され、結局は行く羽目に。はい、家族にカウントしていただいて光栄でございます。

そんなわけで義姉の家にお邪魔することになったのですが、まあそれがガイジンたる僕には割と辛いというか、気を遣うものなのですよ。

いや、別に不愉快だとか理不尽な仕打ちを受けるとかではないんです。むしろ、ご両親なんかめちゃくちゃ良くしてくれます。美味しいご飯は作ってくれるし、あれ食えこれ食えと気を回してくれるし。今回も豪華な料理を作ってもらいました。

問題はそのあとです。「家族で何もせずにダラダラする時間」というのが、結構な苦痛なんです(中国人の配偶者をお持ちの方で、相手方の家に行ったことがある人はわかってくれますよね?)。

どうやら中国において客人は「黙ってもてなされていなければならない」存在らしく、このように招かれる形で家に来た時は、一切気を遣わず自分の家のようにくつろぐのがマナー(?)みたいなんですね。

いやでも「自分の家のように」と言われても、なかなかそういうわけにいかないじゃないですか。あんまりダラダラしてるのも失礼じゃないかな、とか思うし。正直やることないから暇だし。甥の相手くらいしかやることがないんだもの(そしてその暴れっぷりにイライラする)。

嫁にこっそり「もうホテルに行こうよ、遅いし」などというと、「まだお母さんが食事の片付けしてるからダメ」などといいます。じゃあ早く終わるように手伝うからと言うと、それはもってのほからしいです(「客人は黙ってもてなされていなければならない」というルールを思い出してください)。

そして周囲の方言が聞き取れないストレス。や、標準語で離されたからって積極的にワイワイ参加するとも思わないけど、嫁含めて方言で話し始めた時の疎外感ったらありゃしません。

どうにもならなくなって隅っこの方でスマホで漫画を読んでいたら(ちょうど「バットマン:キリングジョーク」の日本語版が全編無料公開されてた)、何やってるのと嫁に怒られました。旅行先なんだから今日くらいスマホを控えなさい、とのこと。八方塞がりです。

仕方ないので、ベイブレードのパチモノみたいなコマのおもちゃを、甥と一緒に延々と月餅の缶の中で戦わせていました。何十戦やっただろうか。どっちが勝ち越したどうかも覚えていません。ちなみに写真ではわかりにくいですが、コマは猥雑に七色に光っています。

18時ごろに到着し、21時ごろに晴れて解放(という言い方をするとまた嫁に怒られるのですが)。そのうち半分以上は何をするでもなく過ごしていた時間です。大してリラックスできたわけでもなく、むしろ疲れました。

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「何もしなくてもいいよ」と言われているのだから別にダラダラしていればいいのでしょうし、ありがたい話のはずなんですが……こういうことがあると毎度のように消耗してしまうのは一体何なんでしょう。いつまで経っても慣れません。

まあ、これも異文化です。つべこべ言わずに順応するなり、「そういうものだ」と折り合いをつけるなりしていくしかないのでしょう。これからも親戚付き合いは消耗することが多いのでしょうが、適当にやっていきます。

それではまた。

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