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パスポートの更新制限に心がざわついています

先日のnoteで、中国にいることのリスクを改めて感じることが増えた、ということを書きました。今日はその中でも、僕の気持ちに大きく影響を与えていることについて書きます。

それは、パスポートの発給・更新制限です。

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最近、中国において、パスポートの期限が迫ってきているので更新に行ったら、断られてしまったという話が聞かれるようになりました。

すべての場合において更新が不可能になっているわけではありません。更新にあたって、それが必要な理由(=近々に海外に行く、やむをえない理由)を問われ、認められなければ更新ができない、ということのようです。いわゆる不要不急の出国は認めない、と言っているわけです。

実はこの方針自体は、去年の夏の時点で国家移民管理局(日本でいう入国管理局)から発表されていたようです。去年8月の国家移民管理局による記者発表で、不要不急の出国事由についてはパスポートなどの発行を暫定的に停止する(対非必要、非緊急出境事由,暫不签発普通護照等出入境証件)と発表されていました。

その後、特にこれが実効性を持って実際にパスポートにかかる制限が行われたという話はほとんど聞かれなかったのですが、最近になって「パスポートの更新を断られた」という話を目立って耳にするようになりました。どうやらこの方針を、改めて徹底する動きが出ているようです。

おそらくその始まりになったのはこれ。

5月上旬、新型コロナウイルスへの抗戦をさらに徹底するため、出入国に関する審査を厳しく行うという発表が国家移民管理局から出ています。その背景には5月の中央政治局常務委員会の場で、習近平国家主席が改めてコロナウイルス対策を徹底するよう指示したことがあるようですが、ともかくこの発表を受けて全国の移民管理局が対応を改めて厳しくした、という流れがあるように思います。

そのほかSNS上では、オーストラリアやカナダなど国外の永住権を持つ人のパスポート更新が拒否されたとか、アメリカに出国しようとした留学生のパスポートがハサミで切られ無効化された、などの話が飛び交っています。真偽があやふやなため直接の引用はしませんが、同様の話題は複数見られるので、まったくのデマというわけでもないのかな……とは個人的に思っています。

ともあれ、いまの中国は出入国に関して、かなり敏感な時期に来ているといってよさそうです。

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こうなるとやはり、自分の身の振り方を考えてしまいます。なぜなら、僕の嫁は中国人だからです。

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