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「ルールはルール」を理解しない中国人と、どうつきあうべきか?

前回のnoteで、日本で起きたとある中国人とのトラブルを例に、日本人的な「ルールはルールだから、例外を認めるわけにはいかない」というような規範意識を中国の人にわかってもらう難しさについて書きました。

今回は、ではこのような「ルールはルールである」ということをめぐって両者のすれ違いが生じた時に、日本人の視点から見てどのように対処・行動し、中国人との対話をしていけばいいのか、ということを書いてみたいと思います。

絶対にいけないこと:大声で頭ごなしに言う

まず、前提としてやってはいけないことから書きます。それは、相手がルールを守らないと言うことに腹を立て、ケンカ腰で怒鳴ったり、頭ごなしに叱りつけたりするようなことです。

むろん、こうした態度は日本人どうしであろうと、どこの社会であろうと忌避されるものですが、そこには中国人を相手にするにあたって特有な理由もあります。

まず、前回のnoteに書いたように中国人と日本人とではそもそも「ルール」というものに対する捉え方が違います。

ここで日本的な規範をもとに「ルールを破るものには厳しく接するべし」という気持ちで相手に強く出ても、中国人の側からすれば「(少なくとも中国人的な世界観では)それほど怒られるようなことはしていないのに、なんでこんなに言われなきゃいけないの」という不満を持つことになります。

加えて、中国においては「話し合いや交渉はあくまで理性的に行われるべき」というような規範意識もあります。いつも声を荒げている中国人の姿を知っている人からすれば、かなり飲み込みにくいとは思いますが、少なくとも中国の人々は言葉の上ではこのような規範を口にします。僕自身、中国人との言い争いになった時、何度もそのようなことを言われました。

容易にヒートアップしてしまう自分達を知っているからこそ、そのような規範が生まれたのか、はたまたお互いが感情的になった時の不毛な結果に対する戒めか。ともあれ中国では感情的に相手を責め立てること、とりわけそれを人前でやることについては、実は日本以上のタブーとされているようなフシさえあります。

そんなわけで、中国人にいったん「不当にこちらを叱りつけてくる人間」と思われてしまうと、結果として相手の態度はより頑なになり、余計に会話が通じなくなります。あるいは、「そんな不当なことをしてくる相手には、全力でやり返さなくてはならない」と思われて、こちらの熱量以上にヒートアップしたうえでの反撃が飛んでくることになるでしょう。

そのような事態を避けるためにも、相手への指摘や注意はあくまでも穏便に、柔和な態度で行い、相手がどれだけ突っかかってきてもこちらはその姿勢を崩さないことがまずは重要です。

権威に頼る

そのうえで、相手との話し合いが水掛け論になったり、進まないとなったときは具体的にどうすればいいのでしょうか。

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