「過保護」の国、中国
先日、こんなツイートを立て続けに見て、考えさせられました。
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中国って、人も国も何かにつけて「過保護」なんですよね。
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まず、人の話からしましょう。
中国の親、とりわけ母親は子どもを強烈な支配下に置きたがるという話は有名ですし、僕も何度もマガジンに書いてきたことです。
なぜそうなるのかというと、一つには子を自分の監視下に置いて安心したいという親の側の都合もありますが、いっぽうでそこには「子を守り、適切にこの世の中を生き残れるようにしてあげたい」というような、庇護のための気持ちもあります。
この子はまだ世の中のことを何もわかっていないから、自分の手のひらの中で大事に守りながら、必要なことだけを教え、させてあげよう。危険なものや、「間違った考え」には一切触れることがないようにしてあげよう。子を縛る親は、そんなことを考えています。
ある意味ではその気持ち自体は、責められるものではありません。親ならば子を安全に育てたい、少しでも危険な目に遭ってほしくないというのは当然のことでしょう。
ただ問題は、その気持ちがいきすぎて、必要以上にその行動を縛ることがむしろ子に極度のストレスを与えたり、安全を意識するあまりかえって何も経験させられなくなってしまう場合があまりに多いことです。親からのプレッシャーを受けて最悪の選択をしてしまう子どもが、この国では後を絶ちません。
また、結局はその「守りたい」という気持ちが、回り回って親の都合に回収されている部分もかなりあるでしょう。「危険な目に遭ってほしくない」という気持ちは、「危険に遭うことで自分を不安にしてほしくない」、そして「自分の許していない行動は一切するな」という、親の都合にたやすく接続します。
子を守りたいという気持ちと、子を手元に置いておきたいという都合の織りなす循環。その中で、子は自由を奪うものとして親を嫌い、いつか離れていくかもしれませんし、あるいはその中の価値観しか知らない子は、親のいうことを自分のすべてとして、「守ってくれてありがとう」と慕うようになるかもしれません。
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では、続いて国の話をしましょう。
といっても、勘のいい読者の方ならすでにピンときているかもしれませんが、中国が過保護な国だという話は、上記した過保護な親の話の「親」の部分を「国」に、「子」の部分を「国民」に置き換えれば、それだけでほとんど成立してしまいます。
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