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隣り合わせの廃と青春49 「Death」〜グリムリーパー〜②

「グリムリーパー」。
傲慢の塔の主にして、リッチ達の魂を永遠に幽閉している死の神。
長い旅路を経て、100Fに辿り着いたプレイヤー達を迎え撃つ。

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仰々しく死の神とか言ったが、単体の強さとしては、リッチ・アイリス以上ナイトバルド・マミーロード以下といった感じか。死の神(笑)
彼は鎌を振りかざして刃を飛ばしてくる魔法と、暗闇の雲を周囲に叩きつける魔法を使ってくる。
詳しくは、カノープスワールドではないが、実装当時の貴重な討伐動画が残っていたので、こちらをご覧いただきたい。

これだけBOXしても結構時間がかかっているのは、恐らくダークナイトに変身しているプレイヤー以外の攻撃がフルヒットはしていないためだと思われる。
こいつはそこそこにACが良く、フルヒットさせるためにはレベル55は必要だった覚えがある。

だが、ここまでくると、グリムリーパーの強さなど大した問題ではないのだ。
何しろ、TOI100Fの出現モンスターは、4大元素の大精霊のみ。
しかもハメる場所はほとんど存在しない。
見回りし、階段に誘導して、危険な大精霊達を隔離する。
正直、このプロセスの方がボス戦であり、戦うところはオマケみたいなものである。

とはいっても、初討伐は相当興奮したのを覚えている。結構呆気なく倒せてしまった部分も含めて良い思い出である。

さて、肝心のドロップについて。
リッチよりはドロップの数は少ないが、当時はまだそこそこの値段で換金できたパワーグローブをそこそこ落としたり、低確率ではあるがCOIやシルバーマントをドロップするので、それほど悪くはないといった感じである。
だが、そんな内容なら、こんな手間や危険を冒してまでグリムリーパーを狩る必要など全くない。

では、なぜグリムリーパーを狩るのか。

理由はたった1つ。とある魔法書を世界で唯一ドロップするからである。

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その魔法の名は「ディスインテグレート(通称DIG)」
ウィザード最高レベルの魔法で、天から巨大な光の槍が降り注ぎ、単一の対象に大ダメージを与えるというもの。
単体にダメージを与える魔法としては間違いなく最強だが、連打は効かないし、魔法後のディレイも長いため、正直なところ狩りには全く使えない。

しかし、PvPにおいては、最終兵器のような魔法であった。
何しろ、MR100%でレジストしても、単発のダメージは250を越え300に迫る。
参考までに、当時のプレイヤーキャラクターのHPは、レベル60を越えたナイトでも700はなかったし、その他のクラスなど500もなかったはず。
ターゲットを一斉に合わせてこの魔法を撃てばどうなるかは、想像の通りである。

そして、この魔法に限っては、いわばグリムリーパーのユニークアイテムでもあるわけだが、年に1つもドロップしないというものではなく、現実的な確率でドロップするようになっていたのだ。

とはいえ、レアはレア。
私が100Fに辿り着いた頃も、その後しばらくして段々Stormが血盟としてグリムリーパーを狩り出した頃も、まだカノープスワールドにDIG使いは存在しなかった。

このDIGを巡り、血で血を洗う抗争の幕が上がることを、当時の私はまだ知らなかったのだ。

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