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隣り合わせの廃と青春番外編1 美しい思い出

2000年台初頭が、インターネット文化が急速に形成されていった時代だったのは何度も語ったと思う。
これもいつか語ったはずだが、私は歳が若かったのもあったのか、光栄にも色々な「オフ会」に誘われるようになって、非常に楽しい時間を過ごすことが出来た。
(ちなみに今でもオフ会って言葉は使われるのだろうか。電源をオフにして会うからオフ会だと思うのだが、ここまでインターネットが普及した世界だと、オンもオフもない気がする。)

数々のオフ会に行ったが、その中でも記憶に残っている人のことを少し記していこう。

「ガッツ隊長」
名前の元ネタは言うまでもなく、ドラゴンごろしのあのキャラクターだろう。(続きが読めなくて悲しい。ご冥福をお祈りしております。)
有名血盟フロンティアの実質的な指導者だった御仁である。

元々ゲームでもノリが良くて馬が合う人だなあと勝手に思っていたが、オフ会でご一緒したら、益々好感を持った。
何せ、リアルでもノリの良い、数歳上のイケメンのお兄さんだったのだから。
彼は、頭が抜群に良くとってもお茶目だった。
向こうも少しは私のことを気に入ってくれたのか、リアルでは弟分のように可愛がってくれた(と私は思っている)。
まさに兄貴みたいな存在だったと思う。
ちなみにゲーム内においては、所属する勢力が違うことから、一緒に狩りをしたりすることはほとんどなかった。それはそれで面白い関係である。

ともあれ、お酒を奢ってもらったり、色々教えてもらったり、私の中では凄く良い思い出として残っているのだ。

ちなみに、私が面識もないくせに「カイザード」を名乗り出すくらいカイザード氏のことを記憶していたのも、ある意味彼の影響である。
と言うのも、私が初めてカイザード氏を知ったのは、恐らくはガッツ隊長達とオフ会で飲んでいる時に、カイザード氏の有る事無い事を吹き込まれたからだ。

中でも、カイザード氏が「Nesta」血盟を立ち上げた話で盛り上がった覚えがある。

Nesta(※1)とは当時あったインターネットカフェなのだが、カイザード様はなんと、そのネットカフェをスポンサーにした血盟を設立したのだ。

現代で言うスポンサード契約である。
ゲームでスポンサードなんて、当時そんな概念はなかったはず。(日本でスポンサードを受けたプロゲーマーなんて、10年以上後の「ウメハラ」氏の登場を待たなければならないはずだ)
まあ、スポンサードと言ってもその額は微々たるもので、月額1400円程度だったのだが。(リネージュは当時月額課金だった。もちろんアイテム課金などない。良い時代だったと思う。)

ともかく、これが先進的かつ画期的なアイデアだったことに議論の余地はないだろう。

(※1)なんと当時のNestaを取材した記事が残存していた。ITmediaさん、すごいな…。

問題はここからである。
スポンサードを受けられる人は血盟員全員ではなかったらしく、お金をもらえない人との間で軋轢が生まれ、めちゃくちゃに叩かれてしまったらしい。
そんなわけで、Nesta血盟はすぐに解散してしまったのだ。
悲しい話である。

当時この話を面白おかしく聞かされたものだから、酒も入っていた私たちは盛り上がりに盛り上がった。
そのままのノリでネットカフェに行き、リネージュにログイン。
カイザード氏が数々の戦争で華々しい活躍を見せたケントの城の前で、集団で「カイザード!」と叫び続けるクソみたいな祭りを開催したのである。

これが面白かったので、カイザード氏と直接話したこともないくせに、私の脳裏には「カイザード」の名前が鮮烈に記憶に残ってしまったのだ。

これが後の「storm」血盟結成に繋がっていくのだが、それはまた後日に語ろう。

かなり話がずれてしまった。
当時、ガッツ隊長以外にも、たくさんの人に可愛がってもらった記憶がある。
良いことばかりじゃないだろう。嫌なこともたくさんあったのだと思う。
しかし、今となっては良いことや楽しかったことばかりが脳裏をよぎる。

私はなんて幸せ者なのだろうか。

この文章が何かの間違いでガッツ隊長に届いたらとても嬉しい。

「あなたと過ごした時間はとても楽しかったです。お世話になりました。」

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