留学前に試したかった、留学後に生きる英語力アップトレーニング

IELTSのスコアが伸び悩み、2ヶ月に一回のペースで高額なIELTS受験をすることに対して「無駄じゃないか」と落ち込む。さらに、高額(三万円弱/1回)な受験料なのに、死ぬ気で勉強ができていない自分に対し「罪悪感」にも悩まされた。そして現在も、英語の壁でセミナーの理解や、クラスメートとのコミュニケーションに苦戦。今思えば、IELTSは3回受験すれば傾向はわかるので、その時点で勉強法を下記の方法に変える価値は十分にあった。

なぜ死ぬ気で勉強できなかったか

とにかくつまらない。心が踊らない。
IELTSの勉強がつまらない。リーディングは時々興味のあるトピックがあるが、他はまるで無し。語彙力強化や構文暗記のために、ボイスレコードやマインドマップアプリを使用し勉強方法に工夫を試みたが、飛躍的な効果は私には現れかった。

やるべきだった英語の勉強

1、留学先の国のメディアについて、右派、左派、タブロイド紙の
  ポジションマップ作成
2、好きな内容で全スクリプトが公開されているポッドキャストを
  見つける

1、留学先の国のメディアについて、右派、左派、タブロイド紙の
  ポジションマップ作成 (目からの刺激)

●STEP1:
マップのドラフト案を手に入れる。webで色々見つかるので、それを参考にすると早い。
例)https://www.marketwatch.com/story/how-biased-is-your-news-source-you-probably-wont-agree-with-this-chart-2018-02-28
日本で、朝日と読売と毎日新聞のポジションの違いを知るのと同じこと。
●STEP2: 興味があるものか話題のトピックについて、同じ頃にリリースされた同じトピックの記事を比較して読む。
イギリスの場合例:Gurdian (右派)とDaily mail(左派) の比較
比較例
- 断定を避ける表現は助動詞でされているのか?それとも形容詞か、
  または文章の流れか。
- 感情に訴えかける表現があるか
- 期間や数字の扱い方はどうか
- 内容に一貫性はあるか
- どんな仮説を前提に記事が作られているか
- 読者が読んだ後にどんな感情や行動をすることを期待しているか
●STEP3: 自分なりのメディアのポジション表を作る
自分の意見を認識する。

2、好きな内容で全スクリプトが公開されているポッドキャストを
  見つける (耳からの刺激)
下記は行動経済学のポッドキャスト。効果音、彼の話すテンポ(早め)、トピックが最新で選定が気に入っている。行動経済学のポッドキャストはかなりたくさんあるけど、full script が提供せれているものを見つけるのが難しい。行動経済学は、経済学をベースに、心理学、社会学、文化人類学等の知見を用いているので、割と多くの人が興味を持てる内容ではないかと思う。
FREAKONOMICS https://freakonomics.com/podcast/covid-19-college/
ポッドキャストは、ランニングの時、家事をしている時に聞くことができるので、効率よく勉強ができる。

「やるべきだった英語の勉強」方法の何がすごいか

とにかく面白い。面白いから繰り返す。習慣になって身につく。
1、欧州とアメリカからの留学生やセミナーの講師が使う単語を学べる。
IELTSの語彙力はアカデミック文献を読むには役立つが、日常生活で人々が使う言葉は網羅されていない。リスニングがある程度できても、単語がとにかくわからず、話の内容についていけない。留学生やセミナー講師がよく使うあの単語はなんだったんだ?と言うものが、ウェブで記事を読むようになってから、よく見かけるようになった。例えばCovid19が起きてから、留学生からよく聞いたのが、「silver lining」。何だろう?と思っていたらポッドキャストとウェブ記事の両方でもよく見聞きした。語彙力が上がる。

2、文化が学べる
その国の社会情勢や主流とされている考え方、社会を構成するそれぞれのクラスの主張がわかる。比較して同じトピックをよむので、理解が早い。

3、Critical readingが身につく
なぜ、感情的な単語を多く使うのか、なぜ赤い色のバーチャートなのか、なぜ各フレーズに一貫性が無いのか、情報ソースが載せて無いのはなぜか、文章と図の表示されている数値の期間が異なるのはなぜか、といったトピックの背後にあるライターやメディアの思惑、本質を考える習慣が身につく。

「やるべきだった英語の勉強」から身につかないこと

IELTSライティングの構成力アップはこの作業で期待できない。ウェブ記事の構成は一貫性があるものもあるし、国民の声を反映させるような手法を狙ってか、故意に分散しているものもある為。

なぜ留学前にできなかったか

1、保守性バイアス
「英語は単なるツール」だというけど、私はそんなこと言えるレベルに達していない。「英語は単なるツール」と言う人は、英語が話せる人が言うことで、IELTS6.5以下レベルの私に宛てたメッセージでは無いと思い込んだ。自分の意思に固執し、他の意見と情報を正当に評価しようとしなかった。

2、損失回避
全く試したことのない英語勉強方法に時間を使い、次回のIELTSで点数が下がることを避けたい。今までの勉強方法で点数の大幅な後退はないから、とりあえず続ける。といった、点数が上がることより、点数が下がるかもしれないことに圧倒的に気を取られた。人は、得ることよりも損をすることを、二倍嫌う。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?