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就職戦線異常なし?

「なぜ、孫の手トラベルのFoodCampを推すか?」シリーズ8回目。一度は飲食の道も考えたものの…。今から20年以上前の就活話です。

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料理天国、龍虎ってなに?そして、グローバルダイニング

 田舎の閉塞感に嫌気をさし、外に飛び出したいというある種ありきたりの自立という成長を順当に進んだ少女は、初めての都会暮らしを満喫してました。

 大学卒業後、地元に戻る理由も特にない私は、当然のようにそのまま関東で就職をしました。半導体の商社でした。同期のほとんどは電子工学などの理系が多い中、私は教育学専攻と全くの畑違い。半導体のハの字も知りませんでした。

 就職においては、行きたい会社がありました。当時、長谷川実業といいましたが、今はグローバルダイニングに名前を変えて久しい。そう、権八やモンスーンカフェなどのレストランを経営するあの会社です。当時、その世界ではちょっと有名な会社でした。

 店長は立候補制で、かつ店長会議なるもので全員の賛成をもらわないと店長にはなれないルールでした。また、食のディズニーランドと称され、スタッフのホスピタリティたるものは業界随一とまでいわれていました。

 小さい頃から食に興味があり、小学2年生になると、夏休みは自分でお昼は作って食べるようにいわれ、ガスコンロの使用許可を得てから料理が大好きになりました。図書館で料理の本を借りてきては、学習帳にレシピをイラスト付で書き写し、中学生になるまで書きためました。

 また、芳村真理が司会を務める『料理天国』という番組が大好きで、大きな白い皿にちょこんと載った料理をナイフとフォークで食べる姿が幼き田舎娘に衝撃を与えました。以来、龍虎とやら小太りのおじさんがなぜいつも登場し、その白い大きなお皿の美しい料理を食べるのか、少し解せない気持ちもありましたが、毎週映し出される画面の向こうに羨望の眼差しを送っていました。

 ある日の夕飯時、たまりかねた私は、家にある一番大きな皿を母に貸して欲しいと願い出ました。すると、カレー皿を差し出されました。もっと大きくて平らなやつはないかとつき返しましたが、片田舎の農家にはそんなものはありません。渋々、そのカレー皿に母が作った煮物をほんの少し載せ、泥棒市で買ってきた安いフォークとナイフで食べてみたりしていました。

 そんな少女だったので、様々なレストランがある東京は憧れの場所でしたし、大学時代はファーストフードからイタリアンレストランまで飲食店でばかりバイトをしていました。そのうち、サービスというものにも興味のベクトルが伸び、やがてワインやカクテルにまでその関心の幅は広がっていきました。

アタマで考えはじめたら、終わり

 大学3年生になり、頼んだわけでもないリクルート雑誌が自宅に届くようになり、そこで長谷川実業の記事を見つけました。お店には行ったことはありませんでしたが、うっすらとその存在は知っていました。そして、記事を読み、すぐに、ここに入りたいと思いました。やるなら店長まで目指したい。でも、なかなかエントリーする勇気が出ません。それは、私に務まるだろうかという不安と、「大卒で飲食?バイトでもできるじゃん」というヘンな固定観念が邪魔をしていました。ぐずぐずしているうちに会社説明会の日程は、あと1つか2つになってしまいました。やっとのことで電話をしたら、もう満席で今年は受けられないとのことでした。

 かなりショックではありましたが、同時に、少しホッとした気持ちもありました。前に演劇をやっていたことを書きましたが、本気で舞台女優を考えたこともありました。しかし、芝居でメシが食えないことは、当時の私でも想像にたやすく、あれやこれやとソロバンをはじき始めたら無理だと、芝居を仕事にするのを諦めました。何も考えずに飛び込むくらいのパッションがなければ、厳しい世界こそ物にはならないことを、何となく分かっていました。

リクルートスーツ不問、理系文系不問

 そことは、縁がなかったのだと自分に言い聞かせ、就職課に貼ってある求人票を1枚1枚、丁寧に見て回ることにしました。

 すると、リクルートスーツ不問、理系文系不問の文字を見つけました。何となく面白そうに感じ、会社説明会に行くことにしました。しかも、求人票の通り、その時お気に入りだった水色のシャツに白のワイドパンツ姿にパンプスという、到底、就活生とは思えない出で立ちで新横浜のオフィスに向かいました。

 福島の山間で育った私には、湿気と排気ガスでベタつき始めた初夏の東京は、決して気持ちのいいものではありません。しかし、その時、黒いリクルートスーツに身を包む就活生に、なぜか優越感を抱きながら、私鉄を乗り継いで行ったことをよく覚えています。

(つづく)

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 フードキャンプのメンバーは、ツアー当日は朝から晩まで動きっぱなし。食事は愚か、座る暇さえない。会場の設営、お客様のお迎え、収穫体験のサポート、サービス、後片付けなど全部な工程が終わるのは大概、夜の7時過ぎ。それでも誰も一言も不満の言葉はないし、それどころか、今日のツアーの反省点を誰からともなく語り出す。さらに、アンケートを回し読みしながら、改善点を探ろうと必死だ。

 とにかく、お客様、生産者、シェフ、関わる人たちの笑顔が見たい、その一心で毎回とてつもない業務量をやってのけるフードキャンプメンバーに、人知れず感動している。

 そんな孫の手トラベルのクラウドファンディング、どうか、よろしくお願いします。

詳細はこちら→ https://motion-gallery.net/projects/magonotetravel



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