Kの向くままにおススメ映画『東ベルリンから来た女』短文紹介
【壁に抗う人たちの映画】
人命を救う責務か、自身の幸せか
医師とて人間なので自分は最優先だと思うんですよね。、、というように、日本では2極論で何とかなるかもしれません。しかし当時のベルリンは複雑な背景があり(下記)、それが本作のような葛藤とか良心の呵責なんかを深めている訳です。
《ベルリンの壁崩壊》ていうニュース、当時は「ふーん。」としか感じなかったのですが、、こういうのを観るととても感慨深く思えます。
一応、《壁崩壊》を知らない世代の人も多いと思うので歴史的な事を付け加えると、、第二次世界大戦後にソビエト連邦が占領したのが《東ベルリン》、アメリカ・イギリス・フランスの支配下となったのが《西ベルリン》であり、物理的には勿論、共産主義と資本主義、全く異なる政治的思想によっても分断されていたのです。
民族の歴史は分断の歴史でもあるので、良い邦題だと思いました。初めは『《東ベルリン》から《西ベルリン》に来た女』と思ってましたけど、、それだと映画の意味が根本から違いますのでね。。より解り易い邦題を付けると、『《東ドイツ》の首都《東ベルリン》の大病院から同国の田舎町の病院に転勤して来た女医』 という事になりますが、、そんなタイトルだと情緒はありませんね。
本編の会話に出てくる《東》《西》とは《東ドイツ》と《西ドイツ》を指しており、それぞれの首都である《東ベルリン》と《西ベルリン》の事ではありません。重要ポイントですが、Kはそこを理解していなかったので、勉強してから再度観直しました。。
それから、男性医師と女性医師では同じ医師でも求められる役割が違うのでは?という問いかけも感じました。父親と母親の役割が違うのと同じような事と思います。古い考え方でしょうか?男性と女性は違うのです。そういう意味でも良い邦題。みなさんはどう思いますか?
なかなか深いお話ですよ。
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