マガジンのカバー画像

映画の感想

85
映画の感想です。 背景画像は最新記事の作品です。
運営しているクリエイター

2016年2月の記事一覧

『ストレイト・アウタ・コンプトン』 感想

『ストレイト・アウタ・コンプトン』 感想

伝説のヒップホップグループ、N.W.A.の結成から分解までを描いた映画。

1986年、L.A.郊外の街コンプトン。
イージー・Eは麻薬の売人という生活に先行きを見出せずに燻っていた。
ドクター・ドレーは妻と子どもがありながら、一回50ドルのDJ仕事に嫌気がさしていた。
アイス・キューブは高校に通いながら、ノートに詩を書き溜めていた。

ドクター・ドレーは自分の作ったトラックとビジョンがきっと大金

もっとみる
『グランド・ブダペスト・ホテル』 感想

『グランド・ブダペスト・ホテル』 感想

国民的作家が、ホテルのオーナーから昔話を聞く映画。

ウェス・アンダーソンのこだわりにこだわりまくったシンメトリーの画作りが、過ぎ去ってしまった過去を描くのに恐ろしい程マッチしています。
かつての可愛らしく飾られたケーキ菓子のような時代は、戦争によって変わって行く。

祖国をなくした者達は、永遠に無くならない物を求めますが、そうはなりません。列車の中で迫害されそうになるゼロを、一度はグスタヴは助け

もっとみる
『テラートレイン』 感想

『テラートレイン』 感想

観光客が旅行先で酷い目に合わされる映画。

なんだ、『ホステル』と同じかー。と思った貴方。違います。あっちはホテル、こっちは電車ですから。

ゴア描写も頑張っているし、ゾーラ・バーチも素敵でなかなか悪くないのですが、いかんせん物語が弱い。

後半電車の中だけではどうしようもなくなったのか、降りてしまうんですよね。

すると、途端に凡百の追いかけっこホラー映画と変わらなくなってしまう。

監督もこれ

もっとみる
『遊星からの物体X』 感想

『遊星からの物体X』 感想

南極大陸でボディスナッチャーされる映画。

昔、KBS京都で夜七時にやってた。

この映画の肝は、誰がエイリアンかわからなくて、皆が本心をむき出しにして疑心暗鬼になる、ところと、エイリアンの造形の醜悪さなのですが、普通なら、誰がエイリアンかは、ヒントとなるような映像は観客にだけに観せ、登場人物にはわからないようにし、志村後ろ! 的なサスペンスを煽るのがお約束と思うのですが、この映画ではそれは冒頭以

もっとみる
『22ジャンプストリート』 感想

『22ジャンプストリート』 感想

前作『21ジャンプストリート』の続編をやる映画。

『くもりときどきミートボール』『LEGOムービー』のクリストファー・ミラー&フィル・ロード監督の作品。
彼らの作品は今の所ハズレがなくって本当にすごいと思う。
個人的にはアレクサンドル・アジャ監督と並ぶくらいハズレがない!

続編映画として満点だと思う。

前作の主要人物たちは美味しい役どころで再登場するし、予算もスケールもパワーアップするし。

もっとみる
『21ジャンプストリート』 感想

『21ジャンプストリート』 感想

ダメな警官コンビが、潜入捜査で高校時代をやり直す映画。

高校時代からの腐れ縁で正反対の二人は、共に警官になり、コンビを組んで潜入捜査をすることに。

まだ若い二人は、高校に生徒として潜入し、学校内に蔓延るドラッグの撲滅を命じられるのだが。

最高でした。

元々は、ジョニー・デップ主演のテレビドラマシリーズで、そのリメイクらしいのですが、現代らしいアレンジがすげー楽しいです。
「gleeの影響だ

もっとみる
『新しき世界』 感想

『新しき世界』 感想

ヤクザの組織に潜入捜査していた刑事が、どんどん大変な目にあう映画。

『インファナル・アフェア』+『ゴッドファーザー』のような映画!
と、いう惹句を目にした時は、そんな都合の良い映画ありますかいな、とたかをくくっていたのですが、実際に観てみると、なるほど、言い得て妙だな、と感心したのでした。

表向きは巨大企業のゴールドムーン社。
その実態は、ヤクザの大組織だ。

幹部であるジャソンは、ある夜

もっとみる