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俯瞰

「俯瞰」って言葉が大好きなもんで、
何かにつけて使っていたりしますが、
実はこの言葉の存在を知ったのは三十台半ばのことで、
確か司馬遼太郎さんの作中だったと記憶しております。

この言葉の意味は、
「高い所から見下ろすこと。全体を上から見ること。」

なんだか壮大な場面にしか使えなさそうですけど、
例えば、フロアにゴミが落ちていたとして、
ただ単にそのゴミを拾って捨てるだけではなく、
「このゴミはどっから来たのかな?」と考えてみることで、
天井や棚といった周囲を観察したり、
人の動線を確認してみたりもするでしょう。

壁に掛かった絵の傾きを直す時に、
「なんで傾いたのかな?」と考えてみることで、
ドア開閉時の風なのか?それとも何かが当たるのか?と、
その原因を突き止めようとするでしょう。

散らかった展示物の位置を正す時に、
その物だけを動かすのではなくって、
一歩引いて周囲の展示物とのバランスを見てみることで、
全体のバランスが気になるようになるでしょうし、
やがては店全体のバランスも気になりだすことでしょう。

それは「俯瞰」ではなくて、
「大局的」というのだよって怒られそうですがw
少しずつ引きで物事を見ていくことで、
やがては鳥目線になれると信じて止みません。

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