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ルールを作ったら企業は崩壊!? 働く人を幸せにする幸福経営とは①

働き方改革の文脈から、従業員満足度の向上や「働きがい」に注目が集まり、それが企業の成長にもつながるという考え方が浸透し始めている。

そんな中で起きた新型コロナウイルスのまん延。物理的な距離が取れない中でも社員のモチベーションを高めチームワークを維持する企業もあれば、そうではない企業もあり「コロナ格差」が生じている。

どんな状況下でも、従業員との高いエンゲージメントを維持しながら、従業員にやりがいや働きがいを感じてもらうためには何が必要か。

元はエンジニア、現在は慶應義塾大学で「幸福学」を研究する異色の教授、前野隆司氏に「幸福×経営」と、これからのリーダーが持つべき考え方を伺った。

──日本でも社員の幸せを考える企業が増えてきたように思います。「幸福経営」はなぜ最近になって必要とされるようになったのでしょうか。
まず、「幸福学」が学問として確立し、研究が進んできたことが挙げられます。


人はポジティブでモチベーションが高い状態ならパフォーマンスを発揮できるけれど、逆の状態ではストレスで鬱になるなど、さまざまな問題が生じることが明らかにされてきた。
つまり、人の心がビジネスに影響することが分かってきたんですね。

それと同時に社会で起きていたのが、人間の心を考慮しない合理主義経営の限界。これが問題視されるようになって、働き方改革や健康経営といった言葉が出てくるようになった。
こうした学術的背景と社会背景が合致して、一気に幸福経営が進むことになりました。


経済が成長しているときは、「金・モノ・地位」を供給し続けることによって幸せを感じられたかもしれません。
でも、現在のような低成長時代はそうはいかない。「金・モノ・地位」に代わる幸せとして、「やりがいや感謝、人とのつながり」といった、心に響く、“エモい”ものに幸せを感じるようになる。
そのことにみなさんが気づき始めたんだと思います。

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まず経営者には、パラダイムが変わったんだということを、しっかり理解してほしい。
報酬でがむしゃらに働かせればよかったのは昭和の話。人がパフォーマンスを発揮するには、エンゲージメントやモチベーション、感謝、ポジティブさなどが必要だと、科学で検証されているんです。

「人をロボットのように扱う合理性」と「人の心の特性を考慮した合理性」の違いを把握し、リーダーシップのあり方がエビデンス付きで明確に変わったことを理解してほしいですね。

メンバーを信じてやる気が出るように共に歩むために、業務連絡ではなく、大切な家族だと思って「対話」をしてください。

家臣から慕われていた武田信玄が「信頼してこそ、人は尽くしてくれるものだ」という言葉を残しているように、メンバーを信頼して大切に思うことがすべて。
100人の部下がいるなら、100人のかわいい娘と息子がいると思い込めばいいのです。

NewsPicks

一部抜粋

明日に続きます❣️

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