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Google翻訳やDeepL翻訳などの機械翻訳とChatGPTなどによるLLM翻訳の違い

最近、ChatGPTの翻訳のほうが、Google翻訳やDeepL翻訳の機械翻訳より自然で、私は気に入っています。機械翻訳とChatGPTのようなLLMモデルを使った翻訳はデータを集めて読みだす仕組みが全く違います。

簡単に言えば、機械翻訳は統計で処理をして、LLMによる翻訳はTransformerという仕組みが導入されていて、それは確率とプロンプトで処理をしているのです。

機械翻訳は、一度出た翻訳結果が変化するということはほとんどありません。しかし、ChatGPTなどのLLMが生成する翻訳は、プロンプトという指示により、さまざまな形で出力することが可能です。

ところが、Google翻訳が絶対いいという人がいて、DeepL翻訳が出たときも、Google翻訳にこだわりが凄かったのです。その人はもともと翻訳も通訳も経験豊富な人だったので、私のようなアマチュアのAI翻訳家の声は聞き入れてもらえませんでした。

機械翻訳と大規模言語モデルの翻訳の違い

私は英語やドイツ語がほとんどプロレベルとは言えませんが、近年の機械翻訳を使うことが増えて、だんだん翻訳ということにも慣れてきたところです。

トランスフォーマーは文脈や文化の理解ができますし、プロンプトという指示に従い、決まった形式の出力もできます。資料の形を崩さずに翻訳する場合なども便利です。

MTの仕組みはよくわかっていませんが、使ったところでは文化の理解や文脈の理解までは、くみ取ってもらえていないというのが私の体験では感じているところです。

たとえば、Google翻訳は「彼は」という、「彼」は、どの人をさしているのかとか、今どの場所で話者が話しているのかとか、状況説明があったとしても認識できていないと思います。記憶というシステムがないからですね。
ただ、言葉を言葉に置き換えているだけの印象があります。

それに比べて、ChatGPTは前に主人公が話したことを記憶していて、それを受けて次の言葉を発しているので、本当はこのような意味だというところまで理解していると思います。

そこでついに……
その翻訳者の方がChatGPTを理解するときがやってきたんです!!

それは「詩」の翻訳の場面でした。
Google翻訳で訳したものではどうしても納得がいかなかったらしく、
今まで、彼女は私にChatGPTはやめてほしいと言っていたにもかかわらず、
今回は、私に「これをChatGPTで訳してほしい」という依頼がきました💖

私は「詩であること」をChatGPTに伝えて、訳したところ
とても気に入ってもらえて、今後、詩はChatGPTにお願いしてもいいこととなりました。まあ、私が見てもGoogle翻訳は文脈がでたらめな感じがしました。

補足、もちろんこちらで著作権を持っているものです。

過去には、マニュアルはChatGPTは得意であるということは聞いています。
そういう一般的な言葉遣いのものは、翻訳ミスが少ないとのことでした。

いずれにしても、私は細かいニュアンスがわからないし、なんとなく違うかなあぐらいなので、はいはいというしかありませんが、私がわからない実験を翻訳者の方にしてもらっているので、とても感謝しています💕


ただし、LLMによる翻訳は注意点もあります。

MTと違い、広範囲な出力結果を出せる可能性がありますから、それを扱う人間の能力がとても重要です。LLM(大規模言語モデル)による翻訳では、人間の介入が重要になる場合が多いのです。その理由は以下の通りです。

LLMによる翻訳と人間の介入の重要性

  1. 多様な出力と文脈理解:

    • LLMは確率的に多様な出力を生成するため、特定の文脈に対して最適な訳を選ぶことが必要です。

    • 人間は文脈や意図を理解し、最も適切な訳を選択・修正できます。

  2. ニュアンスと文化的差異:

    • 言語には微妙なニュアンスや文化的な背景があり、これらを正確に翻訳するには人間の判断が不可欠です。

    • LLMはこれらのニュアンスを理解するのが難しい場合があり、人間がその調整を行う必要があります。

  3. 誤訳の修正:

    • LLMは大量のデータを基にトレーニングされていますが、誤訳や不適切な翻訳が発生することがあります。

    • 人間が翻訳結果をレビューし、必要に応じて修正することで、翻訳の質を保証します。

  4. 専門知識の適用:

    • 専門分野(医療、法律、技術など)の翻訳では、特定の用語やフレーズが重要です。

    • 人間の専門知識を活用して、正確で一貫性のある翻訳を提供することが必要です。

  5. 倫理的・感情的な配慮:

    • LLMは感情や倫理的な配慮を欠いた翻訳を行うことがあります。

    • 人間が介入することで、感情や倫理的な観点から適切な翻訳が行われます。

実際の翻訳プロセスにおける人間の役割

  1. レビューと編集:

    • LLMによる初期翻訳を人間がチェックし、必要に応じて修正を加えます。

    • 誤訳や文脈にそぐわない部分を修正し、翻訳の品質を向上させます。

  2. 用語管理:

    • 特定の用語やフレーズが一貫して使用されるように、用語ベースやスタイルガイドを適用します。

    • 人間がこれを管理し、LLMの出力が基準を満たすように調整します。

  3. 最終確認:

    • 翻訳が完了した後、人間が最終確認を行い、全体の整合性や質をチェックします。

    • 必要に応じて追加の修正を行い、最終的な翻訳結果を確定します。

結論

LLMは強力な翻訳ツールですが、その確率的な性質や文脈理解の限界から、人間の介入が不可欠です。人間が介入することで、翻訳の質や一貫性が向上し、専門的な知識や文化的なニュアンスが適切に反映されるようになります。

だから、LLMによる翻訳プロセスでは、人間の役割が非常に重要です。

ただ、今までChatGPT翻訳で外国人とやりとりした結果、感じているのは、翻訳する前の日本語の書き方にも注意が必要ということです。もとの言語とその文化、またその文章の背景をどこまで知っているか、ChatGPTに対する指示の仕方が変わってくるということです。

このことは議事録作成のときも同じで、その会議の分野のトレンドや背景を知っているか知らないかで、随分、仕上がりが変わるのと似ている気がします。

あみきん

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