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知らなかったパンプスがヒールの話

先日も飽きる事なく日本経済を活性化させてきた、あきるです。

中学生くらいからヒールを履くのが好きで、高さのないヒールから履いて、今では8cm前後のヒールを履くようになりました。厳密には「ヒール」が好きなのではなく、「靴」が好きなのですが。

そんなわけでセールという、素晴らしいイベントにかこつけて、初めてJimmy Chooで靴を買いました。定価の頃から欲しかった靴が安くなっちゃってたら、買わないわけにはいかないでしょー。いつ買うのよ?今でしょ!(最近あんまり聞きませんね...)

購入したミュールのサイズがそのお店にはなく、「お取り寄せになります」とスタッフのお姉さんから言われて、そうですかー、ちなみに最短だといつ頃届くんですか?と聞こうとしたら、「お時間ございましたら、20分くらいでお取り寄せできますよ」と耳を疑う事を言われました。

最近の「お取り寄せ」事情はまさか、ドローンが導入されて、結構高速なのか...さ、さすが、外資!なんて目を見開いて驚いていたら、なんて事はない、数ブロック先に路面店があったので、そこから人力で持ってきて下さるらしい。いや、それでも嬉しい限りです。

というわけで、人力配送で「お取り寄せ」が来るまで、初めてJimmy Chooの高いヒールのパンプス達を試し履きさせていただきました。初めて10cmのヒールのパンプスを履きましたが、意外と履ける履ける、歩ける歩ける!

「すごい!履きやすい!」なんて叫んでいたら、スタッフのお姉さんが、「ヒールの位置が比較的安定するところについていますからね」と仰っていた。

「え?ヒールの位置?」

連れと一緒に、どゆこと?と試着したパンプスをひっくり返しまくって、ヒールの設置位置を確認しまくる始末。迷惑な客ですよ。散らかしまくりました。履いて騒いでひっくり返して。わたしだったらこんな客、接客したくない。

というわけで、気になったので、ヒールについてちょこっと調べてみました。色々と知らなかった...。

ヒールをファッション界へ昇華したルイ14世

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ヒールの歴史の授業なんて、おそらく誰も気にしないとは思いますが、個人的な備忘録までに。

ヒールに関しての最も古い記録は紀元前のギリシャの時代にあるらしいです。粗悪な道を歩くためのものではなく、足を美しく見せるために履いていたそうで、基本的に遊女が履いていたとか。

けれどその後、ヒールの存在は潰えます。

そして、また表舞台に出てきた時、これがまたなんとも面白い理由で初めは履かれるようになりました。1600年代のフランスがパリの衛生面が劣悪だった事は有名な話。道路は汚物にまみれ、その匂いを紛らわすために発達したとも言われているのが香水でしたっけ。そんなヘルズ・ロードなんぞ歩いたら色々と汚くなるわけです。このヘルズ・ロードを安全に(?)歩くために、ヒールのある靴が流行ったそうです。

そしてそれに着目し、履いてみたら、思いの外、足が綺麗に見えて、背が高くなる事に感動したルイ14世。そこから舞踏会などでも履くようになり、機能的にも、女性が履くものとして定着していったそうです。

重心が変わって歩行にも影響の出るヒールの設置位置

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流行の火付け役となったルイ14世の活躍から数世紀後、現在は様々な形のヒールがあり、形によっては、高さの割にとても安定的なヒールもあります。

個々のヒールの違いに関しては、ひとまず置いておくとして、ヒールの設置位置に関しては2種類ある事がわかりました。

ほぼほぼ一般的なパンプスは、かかとのラインの内側にヒールが設置されています。

けれど、ハイブランドなどで多いのが、「セットバックヒール」。

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こんな感じでかかとから垂直にヒールが地面へと伸びている形。

わたしが持っている、この銀座かねまつのヒールは比較的太い方なので、それほど不安定ではないです。ていうか、ヒールがめっちゃ汚い。すごく気になる...(いまさら)。

セットバックヒールの特徴としては、ヒールが後ろの方に付いている分、重心が後ろにいきやすく、土踏まずへ常に力を入れてしまうため、長時間の歩行には向いていないそうです。

初心者向けのヒールではないそうなので、お気をつけください。

わたしが思うに、ヒールが高くても、足型が合い、良い革で作られているパンプスは痛くなりにくいです。そういったパンプスはだいたい、値段が高くて一瞬怯みます。けれど、その分、大事に履くようになり、ヒールの持ちもよくなります。

おしゃれは足元から。そして素敵な靴は素敵な場所へ連れて行ってくれるとか。

デザイン惚れ惚れ、気になるブランド

最後にどーでもいい、わたしが欲しいなと思うブランド備忘録。これを見返している時には1足ずつくらい持っていたい...。

☆ Rupert Sanderson

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イギリスがロンドンのブランド。

靴作ったるー!と一念発起してからバイクでイタリアの工場や革工房を回ったというからワイルドなデザイナーですよね。ボローニャに移動してから、セルジオ・ロッシやブルーノ・マリとも共に働いたそう。帰国後2001年に15種類の靴と共に、自身の名を冠したブランドを立ち上げ、今ではポスト・セルジオの声もあるのだとか。

モットーは"less is more." シンプルなのですが、流線美やアイコニックなつま先のモチーフが特徴的で可愛いのです。

Taro Ishida

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新進気鋭の日本人デザイナーのブランド。

アムステルダム生まれのデザイナー。昔から、女性がハイヒールを履いた際の姿勢や振る舞いの変わり方にとても興味を持っていたそう。イタリアがミラノで修行をし、その間に様々な工場をまわり、有名な靴職人さんの元へも訪れたとか。日本では三澤則行氏の元でも学んだそうです。

とにかく一目見た瞬間に、可愛い!欲しい!と無条件に反応してしまったブランド。とにかく攻めてるデザイン。けどディテールに凝っていて素敵なんです。つま先とかヒールのデザインとか、刺繍の模様とか...。


女性の「美しさ」へのアプローチは様々ありますが、装備するものの美しさって、目に見えて様々なものがあるから楽しいですよね。

おわり

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